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*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

米中通商関係の徹底検証に関するロブ・ポートマン米国通商代表の発言

2006年2月14日
ワシントンDC

   本日バレンタインデーの朝に皆様お集まりくださいましてありがとうございます。米国通商代表部(USTR)にとって本日は重要な日です。本日われわれは「徹底検証」の結果を発表いたします。この件につきましては、ここ数カ月にわたり私と議論してきた方々も本日いらっしゃいます。

 米国通商代表に任命された際、私が中国に関する米国通商政策の「徹底的な」検証を行いたいと申したのを覚えていらっしゃるでしょうか。その検証を行いました。過去20年間の米中通商関係、対中国通商政策の基本方針、そしてわれわれが直面する課題といった中国との通商関係を完全かつ詳細に検討しました。 

 この検証にあたっては、関係政府機関間の徹底した意見集約プロセスや公聴会を通じて、連邦議会、業界、中国専門家、その他政府機関から多くの助言をいただきました。これは実際、2001年の中国のWTO加盟後、初の米国の対中国通商政策の包括的検証となります。 

 本日私は、同検証の結果をまとめた本報告書を連邦議会に提出いたします。そこでは、われわれは中国との通商関係において新しい段階に入りつつある、と結論付けています。第1の段階は、米国が中国をルールに基づくWTOシステムに参加させようと必死で努力した、1986年から2001年までの15年間です。第2の段階は、われわれが中国にWTO新加盟国として変遷を遂げるよう促した過去4年間です。現時点においては、中国が果たすべきWTO義務のほとんどについてその最終実施期限が過ぎ、われわれは中国をこの世界的通商システムの「成熟した」、良き加盟国であると認める、新しい段階に入っています。 

 中国がこのルールに基づく通商システムに加盟したことにより、米国はある種の利益を得ています。例えば言うまでもないことですが、つい先週発表された2005年貿易収支を見ると、米国の対中国輸出の伸びは毎年20%超と3年連続で著しい伸びを示しており、結果的に中国が主要経済の中でわれわれの最大の輸出市場となったことがわかります。しかしながら全体的に見れば、今日の米中通商関係は、機会の公平性、永続性、バランスを欠いているといえます。 

 この格差の原因のひとつは、中国の知的財産権の不執行、特定国内産業の支援および保護、一定の市場開放義務の履行拒否など、中国が一定の義務を果たしていないことにありますが、またそれが先週末に発表された記録的な2国間貿易赤字の原因になっています。 

 将来について、同報告書はわれわれの目的及び優先目標を示しています。成熟した貿易相手国として、中国はその行動に責任を持つべきであり、知的財産権の執行、市場の力による経済発展や市場開放など、その責任を果たすことが求められます。われわれは与えられた選択肢をすべて駆使し、この課題に対応する所存です。 

 同報告書ではまた、こうした目的を達成するために、以下をはじめとする一連の行動を発表しています。

 第1に、より厳しいエンフォースメントです。同報告書では、新「中国担当筆頭法律顧問(Chief Counsel for China )」の率いる「中国エンフォースメント・タスクフォース(China Enforcement Task Force)」をUSTRに設置することを発表しています。USTRにおいては前例のないことですが、私はこうした専門の、国を限定したエンフォースメントチームの設置が、中国の責務遂行を確実にするために必要なことだと思います。 

 ご存知かもしれませんが、WTOにおいて中国を提訴したのは米国だけです。たった数週間前にも2度目の提訴に踏み切る予定でしたが、われわれの提訴勧告を受けて中国は、土壇場でいわゆるクラフトライナーボードと呼ばれる重要な製品の米国輸出業者に対する不公平なアンチダンピング命令を覆しました。知的財産権の不適切な保護および輸入自動車部品に対する差別的規則などのその他未解決問題に対しても、中国が積極的に対処しなければ、われわれは法的措置を講じるつもりです。 

 第2に、USTRの中国に関する情報収集の強化です。私は、エンフォースメントを含むわれわれの中国通商政策の策定と実施には、より包括的で未来を見据えた、中国経済発展に関する情報と分析が必要と考えます。われわれは単に昨日今日の懸念に対処するだけでなく、今後何年間もにわたる問題を見越して対応する必要があります。同報告書では、USTRに設置された新中国専門チームが専心して中国貿易体制に関する情報の収集および分析にあたることを求めています。また、中国通商政策に関して助言を与える上級特別委員会の設置も呼びかけています。 

 第3に、北京における通商交渉能力の拡大です。同報告書では、われわれの北京での通商交渉能力を拡大することを求めており、そのためには現地に通商交渉担当者を置くことが必要です。現在われわれは北京にそうした担当者を置いていませんし、実際のところそうした担当者がいるのはブリュッセルおよび当然ながらWTOジュネーブ事務局だけです。この担当者は米国企業と中国政府職員と常に連絡を取り、貿易の実施の強化と法令遵守に取り組みます。また米国製品およびサービスに対する障壁の撤廃およびさらなる市場参入の促進、透明性の確保、より良い知的財産権の執行、また、中国において一層かつ公平な法の支配の適用を促すといった任務を担います。 

 第4に、われわれの貿易相手国との協力強化です。お分かりのように、同報告書はわれわれが共通の問題に対応するにあたり、その他貿易相手国との協力を強化することを提案しています。私が本日申し上げた中国の行動に関する懸念は、当然のことながら米国の輸出に限ったことではありません。われわれがすでに連携を深めている一例として、最近では日本およびスイスとともに、中国の知的財産権の執行および法令順守について、WTOを通じて証拠を求めるということがありました。われわれは現在自動車部品に対する中国の差別、つまり差別的関税について、欧州連合(EU)との協力を探っています。つまり、こうした協力はすでに一部始まっており、さらなる強化が望めるものと期待します。 

 また、国際的通商システムに中国が一段と建設的に参加できるようわれわれは共同して促すべきだと思います。同報告書にあるとおり、中国はその経済力、および現在世界通商システムから受けている利益に見合った責任を引き受けるべきです。これはある意味、中国が貿易交渉ドーハ・ラウンドにおいて、さらに大きな役割を果たさなければならないということです。また中国は「WTO政府調達に関する協定」および「世界知的所有権機関(WIPO)インターネット条約」に加盟すべきです。われわれはこうした目標を達成するため、中国に係る課題に関して他の貿易相手国、特にEUおよび日本との連携を強化していきます。

 第5に、アジア太平洋地域における米国経済通商関係の発展拡大です。われわれは傍観しているわけにはいきませんし、傍観するつもりはありません。われわれはASEANおよびAPECといった地域機構と協力するとともに、シンガポール、タイ、韓国、インド、ベトナム、マレーシアといった経済圏とも積極的に連携して、この重要な地域における米国経済の強固な存在を維持しなければなりません。この連携の重要な一環に、FTA交渉やWTO加盟交渉、およびこうした国々との特別対話があります。

 つまり私が申し上げたいことは、これは終わりではなく、連邦議会やその他関係者、そしてアメリカ国民との中国政策に関する新しい重要な対話の始まりだということです。そのことは、本日私が上院財政委員会および下院歳入委員会の委員長および有力委員に送付したカバーレターにも明記しました。これは米国の対中貿易の機会および課題についての徹底的な報告書です。われわれは今後もさらなるコメントおよびアイデアを歓迎します。

 最終的には、世界のステージで中国が平和で繁栄した国として建設的な役割を果たすことが、米国にとっても利益となると私は確信しています。米国は中国の市場開放や責任の拡大、WTO加盟国として要求される貿易改革の実施を目的に、中国がこのルールに基づく通商システムに加盟することを支持しました。われわれは今こそ米国通商政策を調整し、アメリカ国民がこうした成果の利益を完全に受けられるようにしなければなりません。 

 最後となりますが、本日はお集まりくださり、ありがとうございました。ご質問がございましたらどうぞ。