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*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

日米友好議員連盟へのスピーチ

J・トーマス・シーファー駐日米国大使

東京
2006年1月26日

 本日はお招きいただき、どうもありがとうございます。大変光栄に思います。日米友好議員連盟は、日米同盟の繁栄に貢献する重要な存在です。この両国の友好関係は、世界でも例を見ないユニークなものです。対立から生まれたこの関係は、憎み合う敵同士を繁栄と力を持つ親密な友人に変える自由の力を、端的に表すものとなりました。今から60年前、米国と日本が今日のような関係を享受することができると考えた人はほとんどいなかったでしょう。それが実現したのは、日米両国の社会が、自由の中核的な価値観を共有しているからです。それは、個人に尊厳を与え、個人を尊重し、大衆に希望と機会を与える価値観です。悲劇的事態が生じたときほど友好関係がありがたい時はありません。

 昨年夏、ハリケーン・カトリーナとリタに襲われた米国に、日本は手を差し伸べてくださいました。政府、企業、そして個人の各レベルで、日本の皆さんは、災害に襲われた米国の一般市民の窮地に、実に多大な善意をもって対応してくださいました。街頭の募金箱に始まり、私のオフィスへ来て100万ドルを寄付してくださったビジネスマンまで、日本の人々は何度も、米国民を助けたいという気持ちを示してくださいました。中でも、国会議員の皆さんが1人残らず、救援活動に寄付をなさったことは、特筆に値します。これは、過去に例のないことでした。私はこの機会に、皆さんの1人1人が、そしてすべての日本国民が示してくださった思いやりにお礼を申し上げます。私たちは、深く感謝しております。

 それでは、ここで、日米の友好関係から生まれた同盟関係についてお話しさせていただきます。

 この関係は、かつてないほど強いものとなっています。それは、両国の指導者、ブッシュ大統領と小泉総理大臣の親密かつ個人的な友好関係を象徴するものです。父親同士が戦争で敵として戦ったこの2人の指導者は、私たちの運命が、過去60年間に構築されてきた日米関係の成功にいや応なく結び付いていることを理解しています。昨年11月に行われたこの両首脳のサミットは、私たちが、この偉大な両国のそれぞれの国益と共通の利益に貢献する同盟の成長と進化のために専心していることを、改めて証明しました。

 米国も日本も、この同盟による友好関係と利益を享受しながらも、親友の間でさえ問題が生じ得ることを認識しています。そうした問題のひとつが、先週発生しました。出荷された米国産牛肉が、日米牛肉貿易の再開時に導入された新たな規制を順守していませんでした。私は、この機会に、この不幸な間違いについて、日本国民と日本政府に対して、心からおわびを申し上げます。また、私たちは、この間違いが再び起きないようにするために、可能な限りの手を尽くします。米国が日本国民に約束をしたならば、確かな約束ですからご安心ください。これは、2年という長い年月をかけて達成された重要な合意であり、私たちはそれを守ります。今回のケースで、規制が順守されなかったことは、私たちにとって恥ずかしく、またがく然とする出来事でした。私たちは、なぜこのようなことが起きたのかという疑問に、正直かつ完全に答えるために、直ちに調査を開始しました。すでに、以下のような措置を取っており、これが役に立つことを願っています。

 そして、皆さんに是非お伝えしておきたいのは、この事態について、日本の皆さんと全く同じように憤慨している人々が米国にもいるということです。それは米国の牛肉生産者です。彼らは、順守の手続きにおけるこの過失が原因で、再び牛肉貿易が中断されたことに激しく憤っています。彼らは引き続き、米国農務省が国際合意のあらゆる側面を順守し、彼らが世界の各市場に製品を輸出できるようにすることを要求していきます。それができなければ、彼らにとっては年間何十億ドルもの損失となります。

 牛肉問題は、日米両国間の友好と同盟のごく一部にすぎません。米国にとって、この友好と同盟は、アジアにおける米国の外交政策全体の要となっています。日米同盟は、太平洋地域において、両国の安全保障を提供してきました。そして、その安全保障のおかげで、日米両国の経済が、再び戦争による破壊を受けることなく繁栄することができました。

 私たちの時代の大きな課題のひとつは、ソビエト連邦の崩壊、そして9月11日同時多発テロの結果として生まれた世界秩序に適応することです。ロシアは、旧ソ連の一部であったときに比べて力も資源も減少したという事実に適応しつつあります。一方、中国とインドは、それぞれの経済の目覚しい発展によって、世界の舞台における重要性を増しているという事実に適応しつつあります。このように世界秩序が変化しているなか、テロが起きています。ロシア人であれ、中国人、インド人、米国人、あるいは日本人であれ、私たちは、テロリストが文明社会の中枢を狙って攻撃することを認識するようになりました。テロリストが気まぐれに罪のない人々を殺すことを許されるならば、今日の文明は消滅してしまう可能性があります。テロは、私たちの時代の苦悩の種です。私たちがより一層力を合わせれば、テロを打倒する可能性がさらに高まります。

 しかし、私たちの友好と同盟は、安全保障問題をはるかに超えて広がっています。日米両国の経済は世界最大です。私たち両国は、世界の利益に貢献する強大な存在となっています。両国は、歴史上の世界のどの2カ国よりも、生産、収入、および援助で勝っています。しかし、両国にとって、お金がすべてではありません。私たちは、津波、地震、ハリケーン、疾病などに、思いやりをもって対応し、人々の苦痛を和らげ、より良い日々への希望をもたらしています。また、抑圧されている人々に民主主義と自由をもたらす制度を支持しています。圧制を行う者は、米国と日本の同盟が彼らにとって強力な敵であることを知っています。

 安全保障の分野において、私たち各自の負担は軽いものではありません。しかし、私たちにそうした負担を引き受ける意志があるという事実が、世界の平和と安定という大義に不可欠なものとなっています。ここ日本に米国のプレゼンスがなかった場合にアジアがどのようになっているかを考えてみてください。この地域全体、そして世界自体が、紛争と不安定の発生しやすい、はるかに危険な場所になる、と私は考えます。私たちがここにおり、そして皆さんがそれを認めているのは、双方が、国民の安全保障を求めているからです。

 また、私たちは、地域社会で良き隣人とならなければならない、ということを付け加えさせていただきます。米国は引き続き、米国の軍人による犯罪行為に対しては、いかなる違反も許さない「ゼロ・トレランス」の目標を徹底させます。私たちは、横須賀で罪のない女性が殺害された事件のような出来事に、深い悲しみを覚えます。そして、いかなる犯罪者も法の裁きにかけるべく、可能な限りの方法で協力をいたします。私たちがここにいるのは、罪のない人たちを守るためであり、そうした人たちを犠牲にするためではありません。

 最後に、日米の友好と同盟の将来について考えたいと思います。私たちは、この友好関係と同盟が、両国民の精神の最も良い側面を反映するものとなることを願っています。

 世界には、なすべきことが多々あります。貧困と疾病がまだ残っています。戦争と疫病が、いまだにあまりに多くの場所で発生しています。私たちは、共に世界の2大経済国を築いてきました。共にアジアの平和を確保してきました。そして、共に希望を持って将来に目を向けています。

 世界は、60年前に比べて、大きく変化しました。そして世界は、かつてないほど民主的で、繁栄し、自由な、はるかに良い場所となっています。それは偶然の結果ではありません。勇気とビジョンを持った男女の努力によって実現したものです。私たちの任務は、そうした人々の勇気とビジョンに応えることです。そうすれば、今から60年後に、駐日米国大使が国会議員の皆さんを前に、私たちの友好関係の美点をたたえ、その友好関係が、より良い世界に貢献してきたことを強調する、と私は確信しています。

 どうもありがとうございます。