
2004年2月2日
日本記者クラブ(東京)
問:NHKの景山と申します。自衛隊のイラク派遣についてお伺いしたいと思います。先ほど副長官がおっしゃったように、これはまさに政権として歴史的な決断であるということは間違いないと思いますが、なお日本の世論は大きく二分されているのが現状だろうと思います。賛成論あるいは慎重論、反対論あるいは慎重論の大きな理由として、自衛隊の任務が大変な危険を伴う、不測の事態に巻き込まれる恐れがあるのではないか、という不安が大変根強いものがあると思います。その辺の、自衛隊の任務の危険性というものにについてどうお考えになっているのか、そして、この自衛隊の任務というのは、どれ位長期にわたるものであるというふうに想定されているのか、その辺について、副長官のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
アーミテージ:すでにお話ししたように、イラクは安全な場所ではありません。中には、他と比べて安全な場所もありますが安全ではない場所もあります。米国の任務は、同盟国と共に、イラク全土を安全にすることにあります。次に、自衛隊の派遣期間に関しては、これは日本政府が決めることです。米国は、任務が完了するまでとどまります。米国大統領は、このことを明確にしています。最後に、世論が二分している件について、外国人である私は、日本の世論がいかにあるべきか、どうありうるか、あるいは、どのように変えていくのかについても指示する立場にはありません。しかし、少なくとも私に関する限り、リーダーシップとは必ずしも世論に従うことを意味するものではないことを申し上げておきます。リーダーシップとは、世論を形成し、そこに関わる利害を説明することを意味することだと、私には思われます。
問:読売新聞の中井と申します。イラク情勢についてもう一点お伺いしたいと思います。特に、イラク人への主権移譲プロセスについてお聞かせください。暫定議会の議員選出の方法について、イラクの最大勢力のシーア派が直接選挙を強く主張しております。一方、昨日のクルド人政党事務所へのテロ攻撃にもありますように、依然、困難な情勢が続いております。こうした中で、米国政府として新たな対応を考えてらっしゃるかどうか。選挙調査団を現地に派遣することで合意している国連との今後の連携、このあたりを含めて、副長官のお考えをお聞かせください。
アーミテージ:昨年11月15日にブレマー大使が暫定統治評議会と結んだ合意のことを言われているのだと思いますが、この合意では、われわれがイラク国民と共に基本法を2月末までに作成し、6月30日までにイラク暫定政府に主権を移譲することが定められています。ついでに申しますと、これは、米軍が6月30日に撤退することを意味するものではありません。それ以後も米軍を必要とするか否かは、暫定政府と米国の間の討議事項です。私は明らかに必要と思います。われわれは、コフィ・アナン事務総長がバグダッド、イラクに派遣した政治調査団の結果を待っているところです。調査団が戻ってきたら、国連安保理ならびにわれわれに対し、暫定政府の、より透明で、よりオープンな選出制度の確立に向けた妥当な次なる措置に関する調査団の意見を報告することになっています。したがって、報告を待つ以外に新たな措置はありません。最後に、今まさに指摘されたように、地域住民による暴力の不安は常にある。これに関して、私の意見を申し上げます。米軍司令官らは、暴力の性格に変化が見られると述べています。今までの暴力の大半は、前政権の残党が行っていました。現在は、暴力の大半が、外部の者、外国人が行っているように見受けられます。このことは、2つのことを示しています。まず、このことは、イラク人自身が、自分たちの将来に、そして自由なイラクにおける、より建設的で希望のある将来に賭ける方向に向き始めたこと、そして同盟軍に対する攻撃への意思が後退してきていることを示しています。さらに、このことは、外国人、外国分子、テロリストが、このような事態を食い止めよう、テロリストにとって安全な隠れ場とならない自由で安定したイラクが実現しないようにと死に物狂いになっていることを示しています。現在起こっている事態は、このようなものだと考えます。暴力の性格が変化したのです。
問: 毎日新聞の吉田と申します.北朝鮮情勢について1つお伺いします。昨年から6カ国協議開催準備がずっと中国の仲介を中心に進められていると思いますが、2月中旬の開催なども今いろいろとうわさされておりますけれども、副長官に、その開催の見通しについてお伺いしたい。もし何か障害になっていることがあれば、その中心たるものについて、なにかお伺いしたい。それからもう1つ。先ほどのオープニングリマークスでですね、拉致問題について、拉致の被害状況が明らかになるまで、断固、日本の姿勢を支持するというお話がありましたが、アメリカとしてどういう行動がとれるのか。もう1つは、6カ国協議でこういうものをとりあげるのが可能なのかどうか、この辺をお伺いしたいと思います。
アーミテージ:十分に期待できます。北京から到着したばかりの私から見て、中国側も米国側も、協議の早期開催に大きな期待を持っていると言っても良いと思います。2月中旬、つまり2月16日は金正日の誕生日ですが、6カ国協議を開催して彼の誕生日を祝うことは到底あり得ないことだと思います。しかし、間もなく開催されると思います。これは、ごく近い将来明らかになるでしょう。拉致被害者については、今日の午後、私は拉致被害者の家族の方々とお会いすることになっています。これが私にとり、2度目の面会になります。すべての問題、繰り返しますが、すべての問題が6カ国協議の議題として取り上げられることを米国が確保することが重要です。障害の件については、私は、具体的な障害があるとは考えていません。一般的に、外交の動きは表面的には比較的緩慢に見えると思います。時には、その動きが氷河のように緩慢に見えることもあります。しかし、氷河のように、すべての障害を押しのけていくことを願っています。米国だけに関して言えば、主たる障害は、敵意と不信感で、ほぼ60年間、確実に55年間は続いています。そして、これは一夜にして消えるものではないのです。これは、北朝鮮側の胸の中から消えるものではなく、またもちろん米国人の胸の中からも消えるものでもありません。これは、具体的な障害ではなく、むしろ、全体の雰囲気面の障害です。われわれは、これを乗り越えようとしていますし、北朝鮮も同様に努めていると思います。
質問:テレビ朝日の鈴木と申します。(英語で質問させてください。)また日本でお目にかかれてうれしいです。イラクに関して、また自衛隊のイラク派遣について再度伺います。日本国民の大半がイラクにおける戦争を支持しませんでした。主な理由は、大量破壊兵器が発見されていない状況の中で、この戦争には正当性がないと思ったからです。しかし、わが国の首相は、日米同盟ならびに国際協力に向けた断固たる決意を示すために、自衛隊のイラクへの派遣を政府が決定したと繰り返し述べています。2000人の日本のブーツ・オン・ザ・グラウンド(地上部隊)が生命の危険を冒そうとしている中で、日米両国の戦略同盟強化をどこまで進めていくのか、副長官のお考えを伺いたい。日本の最近の動きにより、副長官が報告書の中で示唆されたような集団的自衛の概念を導入する方向に向けて、日本は一歩踏み出したとお考えですか。
アーミテージ:ありがとうございます。日本は、日本の国益のためにイラクへの参加を決めました。主権国家として、日本は、イラクがテロリストの隠れ家になることを望まないという決定を下しました。日本は主権国家として、近隣諸国に脅威を与えることのない、日本にとり大変重要な地域の安定を乱すことのないようなイラクに向けた解決策への参加を望む決定をしました。日本は主権国家として、イラクのより良き将来に向けて影響を及ぼし、また中東和平のプロセスと和平の追求に、ある程度の建設的な影響をもたらしたいという決定をしました。そして最後に、日本は、自国のエネルギー依存問題および中東からの安定供給を確保する必要から、決断したのだと私は思います。日本の決定には、このように多くの理由があります。さて、これが同盟協力の強化につながるかという質問をされましたが、もちろん、強化されます。われわれの交流は強化されていきます。自衛隊の隊員と米軍の兵士は新たな形で交流を始めています。外交官であることを非難されたことのほとんどない私が外交社会を代表して言えることは、このことが、ワシントンの大使館であろうが、東京の大使館であろうが、私が今夜と明日参加する戦略対話におけるわれわれの交流の面で著しい影響を及ぼしているということです。ですから、同盟を強化していくしかないのです。しかし、日本が決定した理由は、日本にとって国益となるからです。
正直言って気に入らないのは...。この種の質問を受けることは多いんです。いつもは、ちょっと違って、「日本は米国に単に応じるだけ、米国に追従しているだけではないか」というものです。しかし、テーブルを挟んで交渉するときの日本はこのようなものではありません。これは、私の知っている日本ではありません。このような見方をすると、米国が日本に追従していると言うことができます。多くのヨーロッパの友好国や同盟国に対立する立場をとり、日本が望んでいる日本における国際熱核融合実験炉建設を支持しているのは米国です。つまり、日米の関係は指導者・追従者の関係ではありません。私は、意識的にスピーチの中で、より平等で成熟したパートナーシップについて述べてきました。これが、われわれの到達点だと思います。
質問:RTLフランスのル・ジャンです。
アーミテージ:国際熱核融合実験炉の件に触れたときに、微笑しておられましたね。
質問:情報収集の問題に関しての質問です。ブッシュ政権が将来求める、あるいは必要とする改善はどのようなものでしょうか。それは新たな考え方または新たな世代につながるものでしょうか。つまり、例えばテロの問題に対処するために、より多くの国際協力を確保することにつながるものかという意味です。
アーミテージ:失礼、最初の方の言葉をもう一度お願いします。
質問:情報収集の問題に関する質問です。
アーミテージ:つまり、ブッシュ大統領に関するデービッド・ケイ(大量破壊兵器調査団の前団長)の最近の発言を意味していると思いますが、まず第1に、情報収集は、一般的に、厳密な科学ではないと思います。それは、芸術でもなく、科学でもない、その中間に位置するものです。イラクの問題に関しては、サダム・フセインの意図をわれわれは知っていたし、また世界も知っていたと思います。つまり、彼には能力があり、その能力を自分の軍隊に対して実証したのです。あなたはまったく正しいのです。われわれは、兵器の備蓄をまだ発見していません。発見するか否かについては、今後の動きの中でわかるでしょう。情報収集は、イラクに関する多くの推定、またイラクの要因の多くの部分において正しかったのです。例えば、ミサイルの開発において、国連安保理決議が認める範囲をはるかに超えていました。また、遠隔操作による有人機・無人機の開発計画もイラクにはありました。結果として、情報収集に関する構図は混在したものとなりました。今後われわれは確かに、より注意深く事をすすめようと考えています。またわれわれは、情報収集と分析の面で改善を図っていくしかありません。しかし、フランスを含む、世界の主要情報機関がまったく同様の結論に達していたことを指摘します。まったく同様の結論です。われわれには多くのやるべき事があるのです。
問:個人会員の田村玲子と申します。日本は自衛隊をイラクへ出すことで大きな壁を乗り越えました。これから日本が普通の国になるため、それから、日米同盟が有効に機能するためには、まだやらなくちゃいけないことが一杯あると思います。集団的自衛権でしょうか、憲法9条でしょうか、アーミテージさんのお考えを伺いたいと思います。
アーミテージ:まず第1に、これは日本国民の間で議論すべき問題である、というのが私の考えです。第2に、憲法をどのように取り扱うかという判断は、日本国民のみが決めることです。そして、この考えは完全に理解し得るものです。そうは言うものの、ナイ博士と私が3年前にまとめた報告書の中で、われわれは、憲法による制約に関して若干強い調子の見解を述べました。そして、われわれは、これがある意味で同盟関係に対する障害になることを指摘しました。そうは言うものの、米国は日本との間で合意を結んでいます。日米間には条約があります。この条約では、日本、すなわち日本の施政の下にある領域に対する攻撃は、米国に対する攻撃とみなすと定めています。日本の憲法改正や第9条の解釈の変更の有無にかかわらず、この事実に変わりはありません。これを妨げるものは、なにもないのです。とは申すものの、私は、25年間日本の政治制度を観察してきた者として、少なくとも個人的には日米関係の強化のために懸命に努力してきたと思います。これは日本にとって大変健全な議論であると思います。これは非常に浄化作用のある議論です。この件について政治家に議論させるべきです。これは政治的課題です。政治家は、議論し、勉強し、他の日本のシンクタンクや(音声不明)などの意見を求めていくべきです。これは、大変健全な提案だと思います。なぜならば、最終的には、世界に、より関与する日本、地球上の人々の生活のあらゆる側面で世界に積極的な参加を強める日本を見ることになると思うからです。これは、建設的なことになるはずです。
質問:NHKの市瀬です。大量破壊兵器についての質問です。1年ほど前、パウエル長官は、サダム・フセインが大量破壊兵器を保有しているという力強い演説を行いました。現在、われわれは大量破壊兵器の備蓄がいまだに発見されていないということを聞いています。サダム・フセインが大量破壊兵器を備蓄していたということをわれわれにどのように確信させることができるのか、特に、大量破壊兵器保有の有無を調査するための独立調査委員会を米国政府が設置することの是非についてのご意見を伺いたいと思います。
アーミテージ:まず始めに、間違いなくあったと信じていますが、単に計画のみが存在したのか、あるいは備蓄が存在したのか、いずれにせよ現場の事実がわれわれを確信させるでしょう。私は、それらの事実を申し上げていたのです。これらの調査を行っているイラク調査団の活動終了後、事実が公表されるでしょう。後知恵ですが、われわれは皆、情報収集はもっとうまくやるべきだったのかについて判断を下すことができます。この情報収集ではもっとうまくやるべきだったし、将来の努力を集中させる必要のあるところであります。既にお話ししたように、情報収集は正確なものではなく、また、100%明らかなものでもないし、黒でもなく、白でもないのです。われわれは、米国とまったく同じ結論に達した他の国々と共に、間違った理由を特定する必要があります。イラクのみに絞ると、われわれの議論は激しいものになると思います。われわれの情報収集が完全に正しかったことを証明した部分もあります。例えばリビアで、リビアはかなり高度な計画を持っていました。われわれは、英国と協力して、過去9カ月の間リビア政府と交渉を続け、最終的にリビアがこれらの計画を安全に放棄するという結論に至らせたのです。このように、情報収集の姿は混交したものです。将来皆さんを確信させようとすることについても、今後遭遇する状況はいずれも独特なものになるし、他のものと似ることはないと思います。皆さんや皆さんの同僚が、それを信ずるか否か、それが信頼できるものか否かは、自分自身で判断しなければならないでしょう。われわれの観点では、米国大統領が、イラクに関して、脅威は明確で増大しているという自分の見方を述べています。大統領は、米国民に対する再度の攻撃を座して待つようなことはしなかったのです。それが大統領が下した決断なのです。このような決断を下したことを大統領は後悔していません。また、大統領のこの決断を、2380万人のイラク国民も遺憾に感じていないと思います。なぜならば、イラク人は今、ムカバラト(旧イラク秘密警察)による深夜のノックと家族の失そうを怖れることなく眠りにつくことができるからです。
問:国際問題評論家、元日本経済新聞論説委員の韮沢でございます。アメリカの国務省は、非常に、ネオコンに押されておると、パウエル国務長官の立場が弱いんじゃないか、というような情報もありますが、真相はどうでしょうか。
アーミテージ:まったくその反対です。パウエル長官の立場は弱まっていません。人々が国際問題において振り向く方向はどちらでしょうか。米国の国務長官です。国務省のわれわれを、いわゆるネオコン、リベラルあるいは色々な呼び名を付けるのでしょうが、米国に影響を及ぼす重大な問題に関して、大統領は真剣な議論を望んでいると思います。大統領は、全員が同じ意見を持って議論のテーブルにつくことを望んでいません。そのようなことがあれば、大統領はひどい間違いを犯すでしょう。従って、大統領は、われわれに対して異なった意見を持つよう勧めるのです。国家にとり、世界にとり、これは大変健全な現象だと思います。これはテニスの試合ではありません。「40−30」あるいは「30−0」でどちらが勝っているか、というような見方をしているのではないのです。われわれは毎日、大統領のため、また米国のために最善を尽くし、働いています。そして、毎晩、自分達が最善を尽くしたことを確認して、家路に着くのです。われわれは、このようにして継続していきます。テニスの試合の点数については、他の人におまかせします。
質問:北海道新聞の西村と申します。(英語で質問させていただきます。)イラクに派遣される陸上自衛隊の駐屯基地は北海道にあります。その北海道ではイラクにおける安全に関して懸念が大きいのです。住宅やビルには無事を祈るシンボルである黄色い旗が多く掲げられています。自衛隊員の安全に対する責任は自衛隊あるいは米国のいずれにあるか、お考えを伺いたいと思います。安全を非常に心配している自衛隊員の家族にどのように説明されるのでしょうか。米国はイラクにおける安全をどのように改善されるのでしょう。
アーミテージ:私も黄色いリボンを胸に着けて、隊員家族にとって大切な人々の無事を祈りたい気持ちです。私が自衛隊員ならびに米軍兵士の無事を祈る気持ちは、まったく同じです。前にもお話したように、イラクには完全に安全な場所はありません。比較的安全な場所というものはあります。サマワは大丈夫だと思います。しかし、自衛隊が復興作業に従事し、イラクの人々の復興を支援している間に武器を携帯しているのは、自分たち自身の安全を守るためです。しかし、米国は、あってはならないことですが、自衛隊が苦境に陥らないように、陸上自衛隊が任務を遂行していく上で可能な限りの援助・支援・補助をします。
大切な人たちを異国の地に送り出す理由を北海道の人々に説明する上で、私ができる最善の答えは、つい先ほどの質問にお答えしたように、日本の国益について繰り返し説くことだと思います。私は彼らの無事を祈っています。他の人々の生活の修復と復興を支援するために自分たちの生命を危険にさらす彼らの行動は、人間として最高の寛容の精神に基づく行為です。彼ら全員の無事を心から祈っています。奥大使と井上一等書記官が仲間を支援しようとして命を失ったことは、考え得る中で最も崇高な精神による犠牲だと思います。支援するのがアメリカ人であるか、日本人であるか、イラク人であるかは問題ではないように私には思えます。われわれはすべて、人間家族の一員なのです。人間家族のいかなる苦しみによっても、われわれすべてに害が及び傷つきます。
司会: どうもありがとうございました。ここまでのところ、ベーカー大使から全然お言葉を伺ってないんですけども、これまでの議論で、日本の決断その他について、大使のコメントが伺えたらと思いますが、いかがでしょうか、大使。
ベーカー大使:日本記者クラブへの再訪、特にアーミテージ副長官と共に再訪したことをうれしく思います。副長官は、米国の優れた公僕であり指導者です。私は、卓越した人物に意見を述べる機会を与え、また質問に答える機会を与えてくださる日本記者クラブに感謝いたします。私は、副長官の率直で誠実な回答を称えたいと思います。今回の質疑応答は、日米両国が置かれている状況に関する理解を深めることに大きく貢献したと思います。お招きいただきありがとうございました。
(拍手)。
司会:どうもありがとうございます。アーミテージさん、もう1問だけよろしいですか。それじゃ、最後の質問ということで。
質問:スターズ・アンド・ストライプス(星条旗新聞)のジュリアナ・ギトラーです。日本での協議の一部として、米軍基地の再編、沖縄米軍削減あるいは地位協定についてお話しされますでしょうか。
アーミテージ:地位協定については話しません。もちろん、この地域、そして中東などのさらに広い地域の安全保障問題についてお話はします。私は、もう国防総省に所属していませんので、できるだけ自分の担当分野に留まるように十分注意しています。でも時々国防総省側に迷い込んでしまって非難されることもあります。彼らがこちら側に迷い込むこともありますが。
(笑い)。
司会:どうもありがとうございました。ちょうど3時になりました。もう1問よろしいですか。それじゃ、もう1問。どうぞ。
質問:時事通信です。集団的自衛において、日本に対し具体的にどのような役割を期待しているのでしょうか。例えば、日本に担当してほしい具体的な地域、あるいは日本の自衛隊に遂行してほしい任務などについてです。
アーミテージ:米国が日本に対して広範な地域に出動し、行動することを期待しているような誤解があると思います。集団的自衛が禁止されているならば。実は、もっと簡単なことなんです。現状では、米国の船舶が日本海、日本の領海の外で攻撃を受けた場合、日本は米国の船舶を支援することを法的には許されていません。日本が米国を支援することは法的には許されていません。つまり、米国が、ある国の攻撃を受けた場合、日本は、日本の同盟国を支援することができません。これは、まったく道理にかなっていないように思われます。一方、日本や日本の領域が攻撃を受けた場合、同じような対応を日本から受けなくても、米国は、間違いなく日本を支援に来ます。米国が求めているのは、いまひとつの柔軟性です。それにより、米国と自衛隊の日本の仲間が、日本の実際に「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」のない場所で、必要とあらば助け合うことができるのです。このような状況で、米国が求めているのは、もう少し公平な関係です。
司会:きょうは本当に率直に質問にお答えいただきまして、ありがとうございました。
アーミテージ:失礼、ここで明確にしておきたいことが1つあるのですが。前にも申し上げましたように、集団的自衛に対する日本の考え方の変化の有無にかかわらず、日本に対する米国の責任に関する米国の考え方に変わりはありません。同じ状態です。われわれは、自己の責任に対して忠実でありますし、この忠実さは、信頼できるものだと思います。
司会:どうもありがとうございました。


駐日米国大使