
ホワイトハウスは、1月22日、国際的なテロとの戦いにおける、米国の活動に関するファクトシートを発表した。
ホワイトハウス報道官室(ニューメキシコ州ロズウェル)
2004年1月22日
ファクトシート:テロとの戦いにおける前進
本日の大統領による措置
ジョージ・W・ブッシュ大統領は、本日ニューメキシコ・ミリタリーインスティチュートを訪れ、国際的なテロとの戦いにおける米国のリーダーシップに関する演説を行なった。
大統領は本日、2005年度予算案における国土安全保障のための政府支出総額を9.7%増やすことを発表した。これは、2001年度のほぼ3倍にあたる予算である(国防総省およびプロジェクトバイオシールドへの予算を除く)。
大統領はこの中で、司法省に対する対テロ関連予算を、前年度比で19%増の26億ドルに増額する提案を行う。司法省に対する追加予算措置により、対テロ活動に従事するFBI職員が増員され、FBIの予算総額も51億ドルにのぼる。これは、2001年度を19億ドル(60%)上回る額である。追加予算は、FBIの情報収集能力強化とともに、ブッシュ大統領が昨年の一般教書演説で発表した省庁を横断するテロ脅威統合センター(TTIC)支援のために使われる。
2001年以降、連邦政府は、州・地方政府のテロに対する備えを支援するために130億ドルを超える財政支援を行ってきた。
米国本土が攻撃されてから2年を超える歳月が過ぎた。しかし、危険はいまだに明白に存在する。ブッシュ大統領が一般教書演説で国民の注意を喚起したように、「危険が去ったと信じたくなる。そうした希望は、理解しうるし、慰めにもなる、しかし、それは誤りである」。議会の超党派による大多数の支持を得て、ブッシュ大統領は、将来の攻撃を座して待つようなことはしないことを決断した。そして、米国はテロに対する戦いを開始した。
米国の確固たる決意が成果を上げている。テロリストたちは一網打尽に捕らえられ、テロリストをかくまい支援する政権は崩壊し、大量破壊兵器を追い求める国家もその意味することを理解し始めた。同時に米国は、テロと暴力に取って代わる民主主義と自由を拡大する活動を強化する。
背景:テロとの戦いにおける目覚しい成果
米国本土の防衛
- 米国は、ブッシュ大統領のリーダーシップの下で、本土の安全保障に対するコミットメントをこれまでにないレベルに引き上げた。この中には、国土安全保障省(DHS)の創設という、連邦政府における過去50年で最大の組織再編が含まれる。DHSは、米国の空・国境・港その他の重要なインフラの防衛の任務を担う。さらに、DHSは、新たな情報収集・分析の任務を支援し、次世代のテロ対抗手段の開発研究を行う。
- DHSが創設される以前は、連邦政府の3つの異なる部局の検査官と国境警備職員が国境の警備に当たっていた。DHSを通じて、今では米税関・国境警備局(CBP)が、すべての国境警備活動をひとつの部局に統合し、「国境における窓口の一本化」が達成された。このことは、米国の国境の安全を強化するのみならず、過去のシステムに見られた多くの非効率性を排除することにもなっている。1万8000人を超えるCBP検査官と1万1000人の国境警備職員の計2万9000人の制服職員がCBPの下で国境警備に配置されている。
- 2001年9月11日以降、沿岸警備隊は、12万4000回を超える港湾警備出動と1万3000 回の空中偵察活動を行い、9万2000隻以上の船舶に対し乗船検査を行い、1万4000人を超える米国への不法侵入者を阻止した。また、90を超える海上警備区域を創設し維持している。
- 1年にも満たない期間に、4万5000人を超す連邦安全保障検査官が採用され、訓練の後、米国各地の空港に配置された。すべての乗客とその手荷物に対し、離陸前に厳格な検査が行なわれている。
- ほぼすべてのコンテナ貨物に関する情報が、米国荷揚げ以前にDHSにより入念に検査される。リスクの高い貨物については、テロリストの兵器や輸入禁止品の流入を阻止するため、通関港を出る前に実際に検査が行なわれる。
- 化学・生物兵器や核物質を使用する攻撃の危険信号を察知するために、先進技術が採用されている。2001年9月11日以降、大量破壊兵器(WMD)攻撃の影響を認識し対応するための訓練が、多数の初動出動要員に対し全米規模で行われた。
- 過去1年にわたり、DHSは、危険の高い市街地域における数百におよぶ化学施設を訪れ、施設の安全強化のための方策を特定した。この結果、現在では多くの米国民の安全が強化された。
- テロ脅威統合センター(TTIC)が設立され、国内外で収集されたテロ脅威関連の情報の統合・分析が行なわれ、情報機関と法執行機関が共通の目標の下に協力することが確保されている。
- テロリストリストの統合や、米国と世界各地に配備されている多数の連邦検査官に対し常時支援を行うため、テロリスト照会センターが設立された。同センターは、政府捜査官・検査官・職員が、一つの包括的なテロリスト情報に基づき活動し、テロリストの疑いがある者を検査・阻止する際に迅速に行動できるよう必要な情報やノウハウへのアクセスを確保する。2003年12月1日に活動を開始した同センターは、2004年のフル稼働に向け予定通り作業を進めている。
- 愛国者法により、テロ行為の防止・捜査・訴追のため法執行能力の強化をする権限が与えられており、米国全土においてテロ活動を阻止するための連邦政府の活動を容易にする。ブッシュ大統領は一般教書演説の中で、こうした重要な法執行手段が失効しないよう行動することを議会に求めた。
アルカイダ・ネットワークを破壊
- 世界各国で、多くのアルカイダの指導者や構成員が拘束されつつある。米国政府が追跡しているアルカイダの主たる指導者・実行指揮官・主要な支援者のほぼ3分の2が拘束または殺害されている。同時多発テロの首謀者であるカリド・シャイク・ムハマドや、2001年末に死亡するまでウサマ・ビンラディンの副官であったムハマド・アテフを含むアルカイダの主要指導者の拘束や死亡は、テロとの戦いにおいて重要な意味を持つ。
- こうした成果にもかかわらず、アルカイダが完全に壊滅するまでは油断してはならない。アルカイダは、最近のトルコとサウジアラビアにおけるテロ攻撃に対し犯行声明を出している。バッファロー、ニューヨーク、ポートランド、オレゴンなど米国の各地でアルカイダの支援者が逮捕されており、これは、テロリストが米国に対し、さらなる攻撃を計画していることの明白な兆候である。
アフガニスタン国民を解放し、テロリストの隠れ家を断つ
- アフガニスタンでは、自国をアルカイダの訓練基地にしたタリバン政権が崩壊した。米国と20カ国を超える同盟国が、この地域におけるアルカイダとタリバン残存勢力に対する作戦を継続する一方、アフガニスタン国民の祖国再建を支援している。
- 1500万人を超すアフガニスタン国民が、狂信的で残忍なタリバンの支配下から解放された。数百万のアフガニスタン女性は、初めて自由を享受しており、また多数の女子も通学している。こうした行為は、タリバン政権下では違法であった。
- 米国は、アフガニスタンに対する国際的な人道支援・復興支援活動の先陣に立っている。米国議会は、2003年度から2006年度にかけてアフガニスタンに34億7000万ドル相当の支援を行うアフガニスタン自由支援法を可決した。同地における行動を開始して以降、40万トンを超える食料が送られた。米国は、7000キロを超える道路の修復と、70以上の橋の再建、そして1万1000を超える井戸、運河、ダム、用水設備の復旧を支援している。
- 新アフガニスタン国軍(ANA)とアフガニスタン国家警察の規模が拡大するにつれて、治安が安定しつつある。中央政府は、徐々にではあるが確実にアフガニスタン全土に支配力を広げている。そして、米軍は、軍民協力活動と治安活動に携わる地方再建チーム(PRT)を通じアフガニスタン国民の自助努力を支援している。訓練を終えた6千人の軍隊で構成されるANA12大隊が、常勤で任務についており、今後は、2004年6月までに1万人、それ以後7万人にまで増員することを目標にしている。ANAは、戦闘と軍民協力活動の双方を担う能力を有した訓練された戦闘部隊であり、現在は、タリバン政権残党の掃討を行う多国籍軍を支援している。
テロとの戦いの最前線であるイラクで、真の成果を上げる
イラクでは、米国とその同盟国が、2500万の人々をサダムフセイン政権から解放した。以来、同盟国やイラク国民と協力し、われわれは、以下の事項を発見した。
- 国連による査察への完全・即時協力を拒んだ場合には「重大な結果」を招くとして、最後の機会を与えた国連安保理決議1441号に対し、サダムフセインが重大な違反を犯していた明白な証拠。
- 以前には知られていなかった残虐な人権侵害行為。これには、サダム・フセイン政権による30万人と推定される犠牲者が埋葬されていた少なくとも50にのぼる集団墓地、イラクの秘密警察が使用した拷問室、そしてイラク国民に対する組織的迫害が含まれる。
- イラク諜報機関とアルカイダの高官レベルの会合に関する目撃情報を含む、イラクの国際テロとの関連を示すさらなる証拠。
- イラク国民、そして数多くの同盟国と協力し、米国は、イラクに平和と安定と民主主義をもたらすための支援を行なっている。
- 最重要指名手配リストにあげられている55人のサダムフセイン政権メンバーのうち45人が拘束または殺害された。この中には、サダムフセイン自身も含まれる。彼の拘束は、イラク国民に対し、過去の圧政は2度と戻らないという強力なメッセージとなった。
- 米軍は、サダムフセイン政権の残党と外国からのテロリストに対する攻勢を強めており、1日1600回を超える巡視・巡回活動と、週平均180回の急襲を行っている。20万人を超すイラク人が、警察、国境警備、新しい国軍を含めた、治安関連の職についている。
- 多くの同盟国が、イラクの安定・再建の活動支援を行なっている。NATO加盟国19カ国のうちの11カ国を含む30カ国を超える国々が、安全保障支援のため計2万4000人以上の軍隊を派遣している。国際社会は、学校・医療・道路・水や電気の供給・農業などの生活関連施設の改善のため少なくとも320億ドルの拠出を約束している。世界銀行や国際通貨基金、欧州連合、そして38カ国が、イラクに対し新たな貸し付けや無償資金協力を申し出た。他の国々も、人道支援への貢献、輸出信用の提供、債務の削減などの協力をしている。こうした国際支援は、イラク国民の生活を改善し、フセイン政権により失われた歳月を取り戻すために不可欠である。
- イラク統治評議会(IGC)が、完全な主権回復と民主主義への移行を先導している。IGCは、2004年2月28日までに「基本法」の草案を完成させる。これに基づき、地域の幹部会議が、2004年6月までに暫定的な立法機関を選出する。次いで、この暫定機関がイラク暫定政権を選出し、この政権に対して2004年6月末までに完全な主権が与えられる。基本法には、イラク国民が選出した機関による最終憲法の作成、憲法批准のための国民投票の実施、そしてイラクの正式な新政府の選挙を2005年末までに行うことが記されている。
長期的和平に向けた条件の設定
- 米国の断固たる決意が、成果を上げている。違法な兵器計画を推進し、テロ支援することが、いかなる結果をもたらすかを他国に明白に知らしめている。昨年の12月には、数カ月の外交交渉の末、リビアは核兵器製造用のウラン濃縮計画を含むすべての大量破壊兵器計画を公開、廃棄することを自発的に約束した。
- 米国の長期的な目標として、イラクとアフガニスタンを安定させるだけでなく、両国と中東全域に自由と民主主義をもたらす。ブッシュ大統領は、中東全域で民主主義を推進するための「自由推進戦略」を発表した。中東において民主主義と自由を推進することは、大変困難な作業である。しかし、それは、米国が努力と犠牲を払う価値のある取り組みである。自由と民主主義が中東で繁栄しない限り、この地域は沈滞、怒り、暴力が続き、自由諸国に向けて暴力とテロの輸出を行っていくことになる。
- ブッシュ大統領は、民主主義とイスラム教の共存が可能であると信じている。米国は、民主主義が存在しなかった場所に民主主義を拡大する任務を遂行してきた。そして、ブッシュ大統領は、自由の推進が米国人のみならず中東の人々にも平和と安全への機会を拡大させると信じている。この取り組みを支援するため、大統領は、米国民主主義基金(National Endowment for Democracy)に対する予算を倍増させることを提案した。


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