
在日米国大使館
2000年7月
目次
・投資制限の自由化
・施設の設置に関する制約および不動産投資の可能性
・法人税の取り扱い
・投資奨励策
・特許、商標、実用新案、意匠
・不正競争と営業秘密
・合併・買収に関わる環境
・商法改正
・株式持ち合いと合併・買収
・会計と開示
・時価会計
・課税と合併・買収
・倒産法
・信用市場
・投資に関する日米間の取り決め
・1999年共同報告書
・対日投資シンポジウム2000
表1 年度別新規対日直接投資額
表2 国別対日直接投資額
表3 産業別対日直接投資額
表4 米国の産業別対日直接投資額
表5 日本の国別対外直接投資額
表6 日本の産業別対外直接投資額
表7 対日直接投資額の対GDP比率
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世界第2位の経済大国である日本は、米国の対外直接投資にとって巨大な潜在市場である。日本政府は、公式には対日直接投資をほとんど制限していないし、特定の経済分野に対する法的な制限についても、そのほとんどを撤廃または自由化した。また、日本への投資を望む外国企業に対して、輸出均衡の義務付けや貿易関連の外国投資規制を日本政府が強制することもない。さらに、多くの国々にみられるような、国家による収用あるいは国有化といった投資に関わるリスクは日本では問題とならない。
日本は潜在的な投資対象として魅力のある特徴を持っているにもかかわらず、長年にわたる構造障壁の広がりを反映して、対日直接投資額はその経済規模に比べて低いレベルにとどまっている。日本への進出あるいは事業の拡大を求める外国の投資家が直面する問題、その中でも最も重要な問題の多くは、政府の規制ではなく民間の商習慣の問題である。それらには、次のようなものが挙げられる。
- 市場参入や事業拡大を割高にするような全般的に高いコスト構造。
- 外国企業による日本企業の買収を困難にする企業慣習や市場ルール。例えば、不十分な財務情報開示の慣習、系列企業相互の株式持ち合い、多くの企業にみられる対総資本公開株比率の低さなど。
- バイヤーとサプライヤーの間の排他的ネットワークあるいは提携関係。これらは依然として、「系列」と呼ばれる同じ事業グループに所属する一部の日本企業によって維持されており、外国企業や国内の新規参入企業の競争を妨げている。
- 事業所の設立を直接あるいは間接的に制限し、外国製品やサービスおよび対日直接投資の市場アクセスを阻む法律や規制。
- 政府が事業者団体に準規制的な権限を与え、その分野を規制する独自の規則の制定をしばしば任せている事実が示すような、政府と業界との密接な関係。
これらの、またそれ以外の障壁のために、日本の投資環境は比較的コスト高であるばかりでなく、事業を進めていくことが難しい。1999年度の日本の対内直接投資額は215億ドルであり、国内総生産(GDP)のわずか0.5%に過ぎない。1999年度の数字は前年に比べて大きく改善してはいるものの、日本の対内直接投資額の対総生産比率は、依然として主要OECD加盟国の中で最低である。日本以外のOECD加盟国では、外国企業による合併および買収(M&A)が対内直接投資の約80%を占めるが、日本は、上昇傾向にはあるものの、この点でもこれらの国に後れを取っている。一方、日本における対内直接投資と対外直接投資の間の大幅な不均衡はいまだに続いている(表1を参照)。1999年度には対日直接投資が記録的な水準に達したものの、日本の対外投資が666億9千万ドルを超えたのに対し、対日直接投資額はその約3分の1に過ぎなかったとの報告がある。対日投資の相対的不足は、輸入拡大に対する抑制要因にもなっている。
最大の変革と、最近の対日直接投資の流れの多くは、金融サービス分野で生じている。1995年の金融サービス合意により、「ビッグバン」で頂点を迎えた包括的自由化のプロセスが始まった。過去2年間に、現行の経済構造改革(主として金融分野がより競争的になり収益率をより重視するようになったこと)や日本の金融市場における変化が、日本の非金融分野における対日直接投資を増大させた。しかしながら同時に、対日投資に対する構造障壁が残っており、対日投資の流れが加速を続けるかどうかは定かでない。過去2年間に、外国企業が、日本政府の「ビッグバン」と米国政府が日本と進めている規制緩和計画によって日本の金融分野に生まれた事業機会を利用した結果、外国と日本の金融サービス提供者による販売協力、合弁事業、および合併・買収が急速に増えている。日本の金融会社は、これらの課題に取り組むために新しい商品、技術、資本といった形での海外からの支援を求め始めている。これに加えて、最近破綻した国内の金融サービス会社の資産買収に外国企業が乗り出してきた。
日本政府は、日本における対内直接投資が他の先進諸国と比較して大幅に立ち遅れていることを認め、投資関連問題に取り組むために、近年いくつかの歓迎すべき措置を取ってきた。1994年には、総理大臣を議長とする対日投資会議(JIC)を発足させ、日本の投資環境整備の方法について内閣レベルでの検討を開始した。以来、JICをはじめとする総理の諮問機関である経済審議会あるいは規制緩和や行政改革に関するさまざまな諮問委員会が、政府に対して主要産業部門の長期的成長と活性化を確保する方法として、対日直接投資をより強力に推進することを要求する答申を提出してきた。
最近では1999年4月に、JICが「対日投資促進のための7つの提言」を盛り込んだ報告を発表しており、また小渕首相は、外国からの投資の増加は日本経済の再活性化に極めて重要であることを述べた公式の政策発表を行った。一般的には、特に通産省が、対日投資拡大策を真剣に考慮していることが際立っている。地方レベルでは、多くの県や市が外国投資家誘致の努力を強めているものの、財源不足がこうした努力の壁になっている。
・投資制限の自由化
日本は、対日直接投資関連制度を左右する公式な制限の大部分を徐々に廃止してきた。1991年に日本政府は、外国為替および外国貿易管理法(この法律は対日投資も管理している)を改正し、それまで長年にわたってすべての対日直接投資に課されてきた「事前届出」義務も、制限分野を除いては「事後届出」でよいことになった。現在、「事前届出」(したがって、事例ごとの承認)を必要とするのは、農業、林業、石油業、電力・ガス・水道の公益事業、航空宇宙産業、電気通信産業、皮革製造業などの一部の制限された分野のみである(制限分野の完全リストについては付録を参照)。これら制限分野の一部では、外国からの投資に対する行政承認が下りることがほぼ確実である一方、他の分野では、投資が「日本経済の円滑な運営に重大で不利な影響を及ぼす」と政府が判断した場合は認可の可能性が低くなると、一般的に理解されている。
制限分野の定義と管理の基準があいまいであり、今後も日本の政治情勢によっては投資が制限される可能性があるにもかかわらず、いくつかの制限分野、特に石油産業や電気通信産業における米国からの投資はますます拡大している。1998年2月、電気通信事業法および電波法が改正され、第1種電気通信事業者およびその無線局に対する外資規制がすべて撤廃された(NTTとKDDは除く)。さらに、KDDにおける外資規制が1998年7月に撤廃された。1999年6月には有線テレビジョン放送法が改正され、有線テレビ会社の外資規制が撤廃された。
日本の独占禁止法(独禁法)には対内直接投資に直接関連した条項がいくつかある。例えば、独禁法には、国際的契約(6条)、株式保有(10、14条)、役員兼任(13条)、合併(15条)、営業譲受(16条)に関する広範な独占禁止協定または規定がある。これらの条項の目的は、競争を不当に制限したり不公平な商慣習を含むような株式保有、経営、合弁事業、合併・買収行為を規制することである。これらの条項は外国企業を差別したり対日直接投資を妨げたりすることを意図したものではない。
・施設の設置に関する制約および不動産投資の可能性
ここ数年間、日本における不動産価格が下落し、それは都市部において特に顕著であるが、対日投資を検討する外国投資家は、日本における不動産関連の高い経費と規制が依然として対日投資の障害となっていると指摘する。都市部では引き続き地価が高く不動産の回転率が低いために、投資家が事業に必要な規模の不動産を確保できないことが多い。また、土地の価格や所有権に関する情報の不足が、潜在的なビジネスパートナーや買収対象の実資産価値の評価を困難にしており、内外の投資家の障害になっている。これはまた、不動産関連の金融商品の国内市場が急速に発展するのを妨げている。
定期借家制度の導入により日本の賃貸不動産市場の活発化を図る法律が、2000年3月に発効した。この法律の下では、家主は契約期間の終了とともに賃貸借関係を打ち切ることができるため、借家人を立ち退かせたり家賃収入を見積もることが容易になる。それ以前の法律は、契約期間終了後も立退きを拒否できるという、借家人にとり極めて有利なものだった。これと同時に行われた証券投資信託法の改正により、不動産投資信託(REITs)も解禁された。この改正により、財産権投資のためのミューチュアルファンドの販売が可能になった。これらの改正により、住宅資産開発の促進と金融商品の多様化が期待される。
2000年1月に日本公認会計士協会は、販売または開発を目的に購入した不動産在庫の非回収損失を帳簿から抹消することを企業に求める基準を導入し、不動産市場のさらなる流動化を促進した。
日本では、東京、大阪および名古屋周辺地域における過剰な集中的開発の防止と農業用地の保護を目的に、一定の地域での産業・商業施設の開発を引き続き制限している。一方で、大都市圏以外の都道府県の多くは、公共の工業団地に利用可能な土地を用意している。一般に日本では、土地利用関連の法律によって、ほぼあらゆる面で建築の申請を審査する大幅な自由裁量的権限が、地方自治体の担当職員と住民に与えられている。これらの要因により、開発可能な不動産の量が減少し、また施工の遅れや建設費の上昇につながる場合が多い。
大規模小売店舗法(大店法)は、大規模小売店との競争から地域の商店を保護することを1つの目的として制定されたものであるが、輸入品の流通業者となる可能性の最も高い日本の大型店の出店、拡張、営業を制限しているため、外国投資家にとっての問題点であった。大店法は2000年6月1日に廃止され、小規模経営の保護よりも生活環境の保全を重視した新しい店舗立地法に取って代わられた。しかし、新たに施行される地方レベルの規制の下では、内外の大規模小売業者が出店に当たって困難を経験するであろうことが引き続き予測される。
1997年2月、日本の内閣は、土地の価格、取引、利用、所有に関する公開情報の質を改善し入手を容易にする方法の検討を政府に命じた。また、新たな空間を提供したり都市インフラを改善するプロジェクトについては、建築面積の敷地面積に対する割合の制限を緩和するための奨励策が導入された。1998年9月には国土利用計画法が改正され、大規模な土地取引には事前届出制度に代わって事後届出制度が採用された。
日本の不動産市場の流動性を高めるために、政府はここ数年にわたり、不動産の資本利得税、登録および免許税を漸次引き下げてきた。地方の固定資産税は依然として極めて高いものの、1998年以降、土地保有に対しては国の地価税は課税されない。
・法人税の取り扱い
一般に、外国企業の日本支店が日本国内で得た法人所得に対してのみ課税されるのに対し、国内の日本企業は国内外で得た所得に対して課税される。課税所得と税控除の算出そして消費税(売上税)の支払いは、外国企業も日本企業同様の取り扱いである。法人税法は、外国企業あるいは国内企業の区別を、法人格が付与された場所にかかわらず、本社所在地によって行っている。また、日米租税条約によって二重課税はされない。
国内の日本企業が支払う配当金は20%の源泉課税の対象となるが、日米租税条約によって米国人株主に対しては10%に引き下げられている。非居住者に支払われる利子に対しては源泉課税として通常15%の税率が適応されるが、租税条約により、その利子が日本国内で設立された企業に帰し得るものでない場合は10%となっている。また、外国のライセンサー(使用許諾を与えた者)に日本のライセンシー(使用権者)から支払われる使用許諾料および手数料についても通常20%の源泉課税の対象となっているが、租税条約によって10%に引き下げられている。特別の税措置により、特定の対日投資家はある程度の損失を税対策の目的で、通常は5年間のところ10年間繰り越すことができる。1996年度には、この特別措置の適用対象となる損失の範囲が拡大された。
1999年度の税制改革の一環として、日本の実効法人税率が地方税も含め46.36%から40.87%に引き下げられた。
また日本政府は、連結納税制度の導入も検討している(現在は、関連法人および子会社は個別に課税されている)。日本の租税規則に連結納税制度がないことが、日本におけるベンチャーキャピタル方式の合併・買収活動に対する税制面での最大の抑制要因になっていると思われる(連結納税制度がないため、新規設立あるいは買収したベンチャー子会社で通常予想される損失を、親会社または持ち株会社の利益にかぶせることができない)。しかし、日本政府の一部には、所得税収入の大幅な減少を恐れて連結納税制の導入に抵抗感を示す向きもあり、実際の導入時期は依然として定かではない。
・投資奨励策
政府系の日本政策投資銀行(前身は日本開発銀行で、最近、北海道東北開発公庫と合併した)が、外資系企業に各種の融資制度を提供している。その制度の下で外資系企業(外国資本が3分の1以上を占める企業)は、設備投資のための長期低利融資を受けることができる。貸付金の額は最高で全設備投資額の60%、貸付期間は最長で30年になる。利子は民間の長期プライムレートにほぼ匹敵する。沖縄振興開発金融公庫が、同地域に投資しようとする外国企業への奨励策として、類似の長期低利融資プログラムを用意している。さらに日本政策投資銀行は、引き続き北海道・東北地域に関心のある投資家に対して特別な奨励策を提案している。
通産省主催の「テクノポリス」計画は、日本および外国企業の双方が利用できるものである。この計画の下では、ハイテクゾーンとしての開発指定地域に立地する企業に対して、通産省と地方自治体が、各種の支援(減価償却や土地課税における特別優遇措置など)を行うことができる。1999年3月現在、日本国内で26地域がテクノポリスに指定されている。
日本政府は、対日直接投資関連の情報の伝達の促進、および各種の政府支援サービスを通じた投資機会の拡大に努力をしてきた。また、日本政策投資銀行は、外国企業に日本の市場情報(各種産業、市場規模、流通経路等についての一般データ)を提供するとともに、特定の投資計画についてはコンサルタントとしての役割も果たしている。1993年6月には、日本政府は(株)対日投資サポートサービス(FIND)という名称の企業情報支援会社を設立した。同社は、対日投資における多くの問題と機会について外国企業に助言を与えたり(有料)、潜在的な投資パートナーとの会合を取り持つなどのサービスを行っている。またFINDは、対日直接投資についての年間統計を発表するとともに、地方レベルの対日直接投資プログラムなどに関する詳細な参考資料を保管している。対日投資会議が1996年4月に、原則として合併・買収を支持するとの公約をしたことを受けて、FINDは合併・買収を促進する特別の部署を設立した。日本の地方自治体は近年、地元への外国資本の誘致への関心を高めている。現在では、ほとんどの自治体が、直接の補助金や施設建設への補助金や融資、従業員の訓練あるいは場合によっては給与の資金援助といった投資奨励策を提供している。しかし、国際的にはこれらの投資奨励策は他国に比べてまだ規模が小さい。例えば、投資を考える企業が県の各種基準をすべて満たしている場合でさえ、県から期待できる奨励措置の最高額は1000万ドルに満たない。
また、地方自治体の投資促進努力を阻害する要因として、地方自治体は法律によって、通常、奨励策適用に厳しい条件を設定し、その上でそうした基準を満たす企業が現れるのをひたすら待つ立場にあることも挙げられる。また、地方自治体の投資奨励策は、継続的ではなく1回限りのものである場合が多く、また不況地域に対する国の奨励策を除けば、税金と結びついていない。これは、日本の各都道府県が自己の税法を管理する立場にはなく、税法を改正したり柔軟に解釈する立場にないためである。米国には、現在、合計19の日本の都道府県および市による公的な貿易・投資促進事務所がある。
概して、日本政府の対日直接投資促進のための努力の意図はよいとしても、米国企業は、その奨励策の多くが直面する問題の解決には規模の面で不十分であると感じている。
はっきりと禁止されていない限り、原則として、利益・配当金をはじめ、利子、使用許諾料や手数料の移転、資本の本国送還、ならびに元金の返済を含むすべての日本からのおよび日本への外国為替取引は自由に認められている。1998年4月に外国為替及び外国貿易法(外為法)が改正され、日本が事後届出制度に移行した。これにより、外国為替取引はすべて(ただし付録に記載されている一部の対日直接投資等のように特に禁止されたものを除く)、事前の届出または承認を必要としなくなった。加えて、改正外為法により、外国為替取引はすべて指定の登録銀行を通して行わなければならないとする外国為替公認銀行制度が廃止された。また、決済の相殺をはじめとする支払方法に関する制限がすべて廃止され、外国および日本の金融機関が日本で幅広い業務を行えるようになった。これは、金融機関ではない企業にとっても外国為替取引のコストの低減につながった。
戦後、日本政府は、1998年に資本不足の大手銀行2行を国有化した以外は、いかなる企業も収用または国有化したことがなく、予見できる将来において、外国からの投資を収用ないし国有化する可能性はほとんどない。
1990年以来、投資に関する2国間の大きな係争は1件も起きていない。また日本においては収用や国有化の問題もなく、1952年以降、外国投資家と日本政府の間で投資に関する係争で国際的に拘束力のある仲裁に付されたケースも皆無である。日本は、外国による仲裁裁定の容認および施行を認めた1958年ニューヨーク条約に加盟している。しかし、同条約は、長い間、国際商業仲裁に対して冷淡なフォーラムであると見なされてきた。1996年3月に日本政府が規制緩和推進計画を改正するまでは、仲裁手続は、限られた例外を除いて日本の弁護士の専門分野と見なされていた。したがって、契約やすべての交渉が英語で行われた場合ですら、すべての書類は日本語に翻訳されなければならなかった。上記の規制緩和に伴い、1996年以降、日本で行われる国際仲裁裁定の場で外国弁護士が当事者を代表することができるようになった。国際取引・投資関連の紛争を仲裁する唯一の組織である国際商事仲裁協会が1995年から1999年の間に取り扱った仲裁件数は、わずか56件に過ぎない。その中で仲裁により解決したのは、わずかに27件である。
外国投資家が日本の弁護士を利用することに関しては法的な制限はない。しかしながら、外国弁護士が日本で法律業務を取り扱うことが厳しく制限されていること、日本の弁護士が海外に本拠を持つ法律事務所に所属することが禁止されていること、また、国際商取引を扱う能力のある日本の弁護士の数が限られていることから、外国投資家が日本で事業を行う上で十分な法的助言を得ることが難しくなっている。1986年の外国弁護士による法律事務の取り扱いに関する特別措置法(外弁法)により日本での業務を認可された外国の弁護士であっても、依然として日本国内での投資についての多くの面で外国投資家に助言を与えることはできない。なぜなら、このような助言は日本の法律業務と見なされるからである。日本の法律にみられる不必要に制限的な条項に加えて、日本弁護士連合会(日弁連)がこれらの制限を厳しく施行しているため、外国の投資家は、現行の国際的な法慣習の基準に、より準拠した制度の下でなら得られるであろう最善の法的助言を得る機会を奪われている。近年の日本政府による規制緩和措置をもってしても、この状況の改善は期待できそうもない。日本政府は、日本の法制度の施行に関して広範囲にわたる見直しを始めた。これらの課題に対処するために変更が必要な場合には、その変更のために数年を要することになる。また、日本の法制度の外部からの強力な圧力なしには、変更が実現することはないだろう。
日本の民事裁判所は財産と契約上の権利を施行し、同裁判所が外国投資家を差別することはない。しかし、これらの裁判所が投資や事業上の係争に関する訴訟の取り扱いには適していない場合がしばしばがある。他の多くの国々と同様、日本における裁判の進行はかなり遅い。加えて、法廷侮辱行為に対処する権能を持たない裁判所は、証人に証言をさせることや、一方の当事者を差止命令に従わせたりすることができず、一時的な緊急差止命令や暫定的差止命令をタイムリーに取得することは極めて難しい。1992年に、大型民事訴訟の提訴手続費用が減額されたものの、手続費用は定額ではなく、依然として救済請求の額に基づいて決められている。弁護士は、訴訟手続き開始前に前払いを要求するのが普通であり、訴訟が解決した場合の成功報酬の額は、あったとしても大きいものではない。米国では普通に行われている成功報酬は、どちらかというと一般的ではない。敗訴側は上訴するだけで判決の執行を引き延ばすことができる。そして、上訴審には証人の追加や新しい証拠の提示が許されることもある。
裁判所には、調停による和議を促がす権限があると同時に、調停制度も裁判所の監督下にある。しかし、当事者が、解決を引き延ばすために、この制度を操作することも可能であり、また、裁判官の頻繁な異動により、継続性を保つことが出来なくなることも多い。このため、企業においては和解による解決がごく一般的である。日本における弁護士の数が極めて少ないことも、係争解決への重大な障害になっている。1997年の規制緩和推進計画に従い、毎年新たに資格を与えられる弁護士の数が、1998年には700名から812名に、1999年には1000名に増やされた。2000年には、新たに開業資格を与えられる弁護士の数が、1000名になる予定である。法務省、日弁連および最高裁判所は、これを年間1500名に増やす案を検討している。しかし、現在の日本における弁護士の数があまりにも少なすぎるため、この程度の増員では日本で受けることのできる法律業務サービスの水準向上にはほとんど役立たないであろう。
新たに制定された製造物責任(PL)法は、1995年7月より施行されたが、今のところ、訴訟の件数はごくわずかである。しかし、多くの企業が設計と製造プロセスを変更し、製品の使用書やマニュアルをより詳細なものにして、製造物責任を問われることのないような努力をしている。PL法に基づく苦情に対処するために、12の業界団体がPL(製造物責任)センターを設けた。PLセンターを設けたのは、医薬品、化学製品、ガス・灯油器具、家電、自動車、住宅資材、日用品(2つのセンター)、飲料、化粧品、防火用品、そしてレジャー・ボートの業界である。1995年度から1999年度の5年の間に、これらのセンターが取り扱った苦情の件数は合計で54,351件に上る。
日本には、履行要件の制度は存在しない。また、制限分野を除けば、合弁事業またはその他の形態の直接投資への日本人の経営参加や経営管理に対する公式の規制はない。
日本は、外国および国内の民間企業が事業体を設立かつ所有し、収益性のあるあらゆる形態の活動に従事する権利を保証している。
知的所有権の保護は、米国のあらゆる輸出業者が日本市場で成功するための基本的な市場戦略に不可欠な要素である。特許権と商標の保護を日本で受けるには、日本で出願登録することが必要である。しかし、出願が日本で速やかに行われるならば、米国であらかじめ特許を出願しておくことによってある程度は有利になる。特許や商標を専門とする米国の弁護士からも非公式の助言を得ることはできるが、日本で特許や商標を出願するには、日本で登録されている日本弁護士あるいは弁理士を雇うことが必要である。国際的合意に従って、日本は著作権登録の実質性の原理(すなわち登録は著作権保護確立の前提条件ではないという考え)を支持している。しかしながら、文化庁は、最初の発表月日、プログラム著作物の作成月日、および著作権の帰属等の登録記録を保管している。米国の著作権は国際条約により日本でも認められている。米国で製作された半導体チップの設計レイアウトは、日本政府後援の財団法人「工業所有権協力センター」に登録すれば、特別法により10年間保護される。
日本における特許権と商標権の取得・保護には時間がかかり、また最近の特許申請費用の大幅な引き下げにもかかわらず、かなりの費用がかかる。これらの権利の擁護プロセスには法外な費用がかかるように思えるかもしれないが、権利保護が十分になされていないと国の内外で競合他社による製品や生産工程のコピーを許すことになってしまう。他国と同様に日本でも、たとえ知的所有権が獲得できたとしても技術やデザインが盗用されることもある。商取引契約や権利使用許諾契約締結に当たり、それぞれの企業が、自己の所有する、あるいは相手方が獲得した知的所有権についての権利と義務を明確に理解する必要がある。このような明確な理解によって相互信頼に基づく良好な関係を築くことができ、ひいては商取引契約や使用許諾契約の締結成功を確保できる。
・特許、商標、実用新案、意匠
米国特許法と違い、日本では特許権は先発明主義でなく、先願主義に基づいて与えられる。日本では、英語での出願(後に翻訳を提出すること)は認められているが、翻訳の誤りがかなり重大な影響を及ぼすおそれがあるため、出願の翻訳が完全であるようにしなければならない。日本では迅速な出願が重要である。なぜなら、日本での出願の前に世界のどこかで同じ発明の記述が発表されたり、あるいは日本で同じ発明がすでに知られていたり使用されていたことがわかれば、特許取得の妨げとなるからである。また、特許出願の審査が自動的に行われる米国とは異なり、出願人は特許出願の審査を出願日から3年以内に請求しなければならない。(2000年10月1日以後、7年から3年に短縮された)
他の多くの国と同じように、すべての特許出願は、出願後18カ月を経過した時点で公開される。特許庁(JPO)は、審査の過程でその特許の付与に何の障害も認めなかった場合は、審査中になされたいかなる変更も含めて特許出願を特許公報に改めて掲載する。最近の特許法改正の結果、当事者は特許庁による特許公報掲載の直後(6カ月以内)に特許付与の条件に異議を申し立てることができる。 改正前は、登録前に異議申立をすることになっていた。付与された特許は出願日から20年間有効である。
米国では平均18カ月で特許取得の全過程が完了するのに対し、日本では、1998年の特許庁の最新の統計によると、出願の審査の請求から1次審査までに平均19カ月を要する(政府はこれを2000年までに12カ月に短縮しようとしている)。出願者は迅速な審査を請求することができる。また特許庁は、早期審査の請求に求められる事前調査に必要な書類を電子的に入手できるようにするための努力をしており、これによって申請者が負担する審査請求費用の軽減が期待される。審査期間中の特許に与えられる実質的な法的保護はごく限られたものにとどまる。
日本の商標法は商標とサービスマークを保護するものである。特許出願の場合と同じく、日本に居住する代理人(通常は弁護士または弁理士)が商標出願の手続きを取らねばならない。そして特許出願の場合と同じように、日本の商標登録のプロセスも緩慢になりうる。日本での事業を計画している企業は皆、できる限り速やかに商標登録の出願をするべきである。日本は、2000年3月14日に発効したマドリッド協定議定書の対象になり、WIPO事務局に登録された商標は、加盟国間で保護される。
日本の実用新案法により、比較的小規模の特許の形態であり、6年間の保護を受けることのできる実用新案の登録も、1994年1月以後の申請日に遡って行うことができる。これとは別の意匠法があり、設定の登録の日から15年間、意匠を保護する。
・不正競争と営業秘密
日本において登録前の商標を保護する唯一の方法が、不正競争防止法である。この法律の下では、商標の所有者は、商標が日本でよく知れわたっていること、そして許可なしに同一または類似の商標を使用することが消費者の混乱を招くことを証明しなければならない。1990年に日本はこの法律を一部改正した。これにより、ノウハウ、顧客名簿、販売マニュアル、実験データ等の営業秘密の盗用に対するある程度の保護が加えられた。同法は1993年に全面改正され、当該情報が悪用されているしていることを知っていた、あるいは知っていたはずの当人による営業秘密の不正使用、取得、または開示に対する差止めも規定された。しかしながら、この司法手続では、営業秘密を守りつつ権利を行使することは困難である。
日本の経済は今でも主要工業国としては比較的規制が厳しく、そのため対日投資機会の制限、日本の企業や消費者にとってのコスト高、雇用の流動性と起業に対する悪影響が起こりがちである。意味のある規制撤廃を行うことにより、市場の効率性改善とコスト軽減が達成できる。より強力な独占禁止法の実施、および規制制度の透明性を高める行政改革と平行して規制撤廃を実施すれば、輸入製品・サービスの販売の障壁となり対日直接投資を困難にしている構造的な問題の緩和に効果が期待される。日本政府と財界が、規制緩和は緊急課題であると繰り返し述べているが、具体的な改革案の多くに反対する既得権益側の勢力は依然として強力である。
日本政府は一連の規制緩和推進計画を発表し、住宅、土地利用、金融サービス、雇用サービス、流通および運送業の各分野で、いくつかの注目すべき規制緩和措置を計画してきた。その一方で日本政府は、他の多くの重要な分野、例えば運輸(トラック事業の規制緩和)、法律サービスなどにおいては、ほとんど具体的な進展がなかったり、あるいは適切な対処を先延ばしにしたり取らなかったりした。
独占禁止法の下で日本の公正取引委員会(公取委)は、外国人を含む合弁事業などの届け出を必要とする国際契約を選別調査して、取引を不当に制限したり不公正な取引慣行に関わる恐れがあると公取委が判断した特定の契約を禁止する権限を持っている。しかしながら、公取委は1997年6月、公取委の規則の下で届出義務のある国際契約を結ぶ日本企業は、契約締結後30日以内に公取委に届け出なければならないとする契約届出制度を廃止した。また公取委は、33の独禁法適用除外カルテルを廃止したほか、今後さらに4つの適用除外カルテルを廃止する予定であり、その結果、日本に残る独禁法適用除外カルテルは3項目となる。
米国は、日本への輸入と対日直接投資の増加につながる規制撤廃、競争政策および行政改革措置などの推進を日本に奨励する努力の一環として、2国間実務者レベルでの話し合いを続けている。日本の規制制度が外国企業(輸出企業および投資家)に及ぼす影響については、米国通商代表部(USTR)が2000年3月31日に発表した外国貿易障壁報告に詳述されている。
日本は対内間接投資に対して公式の制限を設けていない。事実、外国資本は日本の資本市場においてますます重要な位置を占めている。しかしながら、株式持ち合い等の企業慣習により、個々の企業について、また市場全体として外国の投資家が実際に購入することのできる株式の比率は限られている。 一方、外国人株主が企業の経営に参加することに対する暗黙の制限が、外国人投資家にとって日本の資本市場の魅力を限られたものにしている。
・合併・買収に関わる環境
株式市場公開買付けによる上場企業の買収は、米国およびヨーロッパの一部では、友好的なものも敵対的なものも含めて広く行われているが、日本ではいまだに極めてまれである。会計基準の改善によって広範な企業の株式の持ち合いの緩和が加速されることによって、日本における合併・買収活動に対する周知の嫌悪感は次第に薄らいできている。株式持ち合いを広く行いそうもない新規の店頭市場登録企業が増えるにしたがい、上場企業の株式公開買付けが増えることは考えられる。しかし、過去の歴史をみると、1991年以降、日本では外国からの投資による買収・合併(M&A)がおよそ400件あったが(これには日本人所有の海外企業の売却も含む)、そのうち日本で上場している企業を対象とする株式公開買付けによるものは、わずか5件であった。(しかし、それまでの20年間に同様のケースがわずか1件しかなかったことを考えると、これすらも改善である)。1990年代に株式公開買付けの動きが「加速」した直接の原因は、1990年に、事前報告義務(株式公開買付け発表の9日前にその旨を大蔵省に届け出る義務)が廃止されるとともに、公開買付けの期間が60日間に延長されたことである。
日本では、完全子会社または株式過半数所有の子会社を友好的な形で譲渡する形態が、合併・買収の主流を占める。同様に、オーナー経営の非上場企業は、従来、倒産を前にした最後の手段としてしか身売りをしなかったが、外国人による買収を受け入れ始めている兆しもある。特に、より近代的なサービス関連分野では、外国人による買収が以前ほど恥とされなくなっている。
しかし、依然として、非上場企業との合併・買収を通じた日本市場への参入の拡大を阻む重要な要因が多数残っている。 これらの要因には、租税政策、不十分な会計および開示慣行、発展が不十分な日本の店頭市場(発展が進めば進むほど合併・買収に伴うリスクが軽減される)、買収対象となる企業に関する入手可能な情報の欠如、そして合併・買収取引の仲介や取りまとめに精通した専門家に代表される合併・買収「インフラ」の欠如などがある。
この1年間に、新規企業の設立やベンチャーキャピタル投資の促進を目的とする2つの新たな証券取引所が誕生した。1999年12月に東京証券取引所に設立された「マザーズ」は、新興企業のために、より緩やかな上場基準を設けている。2000年4月、東京証券取引所は、組織犯罪関連企業の上場を防止するために上場基準および審査手順を厳しくすると発表した。(これは、新規企業は上場に先立ち1年間の収益を公表するようものである)
大阪証券取引所との提携による「ナスダック・ジャパン」は、2000年6月19日に開設され、8社が上場した。ナスダックの発表によると、上場基準はニューヨークのNASDAQと同じである。これらの新設の取引所に上場している企業の数は、いずれもまだ比較的少なく、流動性が不十分ではあるが、アナリストたちは、これらの取引所が健全な競争を促進し、企業家が必要としている資本を提供するものと期待している。
・商法改正
企業のリストラを促進するための商法改正案と、影響を受ける社員の権利保護のための法案が、5月24日の参議院本会議で可決、成立した。2001年1月に施行予定のこの法律の目的は、別会社を設立したり別会社に事業の一部を移転するために企業分割を容易にすることにある。また、日本政府は、商法の大幅な改定に着手する意向を表明した。主たる検討分野には、企業管理(役員会や株主総会の運営等)や企業統治問題が含まれる。
・株式持ち合いと合併・買収
日本に投資をしようとする外国投資家がよく指摘するのは、日本における広範な株式持ち合いが、市場ベースの合併・買収取引を非常に困難にし、株主主体の企業統治の潜在的な影響を軽減しているという点である。また、経営幹部に、株主の利益よりも企業への忠誠を重視させるような企業統治慣行が、合併・買収の申し入れを検討もせずに拒絶する傾向を招いている。同時に、多くの市場観測筋によると、日本の市場では株式持ち合いの減少傾向が明らかにみられる。この傾向は、近年、企業の財務状況の悪化という切迫した状況の下で加速している。同時に、社外重役を迎え入れ、株主の利益をより重視する経営慣行を取り入れる企業が増えている。
企業年金の財源不足の穴埋めを進めるために、日本政府は、企業が持ち株を関連の企業年金の資産に移転することを認める法律を2000年4月1日に定めた。これは、年金資産が、移転株式に対して株主の適切な権利を行使し、年金保有者にとって最も有利とみなされた場合には株を売却できるようにするものである。この法案により、株式持ち合いの減少傾向に拍車のかかることが期待されている。
もう1つの有用な革新として、国会は、一方の当事者が完全子会社となり、もう一方の当事者が完全親会社となるような株式交換制度、および親会社を設立のための株式移転制度の創設を認める商法の改正を承認した。。株式交換制度および株式移転制度の新設に伴い、特別税措置を導入し、株式の交換および移転時の資本利得への課税の繰り延べを認める。ただし、こうした新規則を利用するためには、外国投資家はまず、株式交換および移転の相手となる日本の子会社を合法的に設立しなければならない。
・会計と開示
どの国においても、会計基準および開示基準が、その国の合併・買収環境の評価と改善を行うに際しての、極めて重要な要素となる。合併・買収を行おうとする企業にとっては、合併・買収を行う前に、意思決定に必要な最良の情報を入手することが不可欠である。この1年間に起きた「ビッグバン」関連の会計の変化により、日本の会計基準は大幅に改善された。
日本の非上場企業の会計情報が公開されないのは、米国の場合と同様であるが、外資による合併・買収の促進の観点からみて最大の問題は、日本が時価会計方式ではなく簿価会計方式を採用している点である。子会社の売却価格あるいは買収価格を正しく設定するには、連結決算も重要である。潜在的な投資家にとって幸運なことに、日本政府は、上場企業を対象に、連結決算および時価会計方式導入の計画を進めている。
1999年度から、従来の持ち株基準に代わって税効果基準と支配力基準が導入され、決済対象となる子会社および関連会社の範囲が拡大された。1998年4月には、保証等の偶発債務の連結開示が開始された。
・時価会計
2000年度から、取引目的で保有する市場性のある金融資産はすべて、時価で記録されなければならない。ただし、2001年度まで時価会計方式の適用が据え置かれる株式持ち合いその他の長期保有証券は例外とする。
同じく2000年度から、企業は、年金の資産や負債の価値を時価で計算することにより年金の財源不足を開示することが期待されている。だたし、企業はこの決定の実施を翌年まで延期することができる。
こうした改善によっても、非上場企業および金融機関による報告と開示の問題は解決されていない。これは、大蔵省所管の証券取引法ではなく、法務省所管の商法により決められる。しかし、金融監督庁のガイドラインが、非上場生命保険会社を含む非上場金融機関を規制している。
このような連結決算と時価会計方式の重視はすでに効果を発揮し、株式持ち合いの減少を促進している。企業の再編が加速され、企業は年金の財源不足の穴埋めを急いでいる。銀行は、1999年度末の株価上昇に支えられて、低利回りの資産の処分を始めた。最近の会計基準の改善と合併・買収活動の増加は歓迎すべきものであるが、一方で会計専門家の不足を悪化させている。
・課税と合併・買収
もう1つの未解決の問題は、日本の会計制度と税制の調整という問題である。課税に関しては、上記A.1.に述べた連結課税制度の欠如に加えて、新規公募(IPO)に対する税優遇措置の問題がある。現行の規制の下では、企業が新規株式公募以前に合併・買収によって売却された場合、26%の資本利得税率が適用されるが、創業株主が「株式を公開」した後にその株式を市場で売却した場合には、適用される資本利得税率はわずか13%である(売却が登録後1年以内に行われた場合)。これに対して、1年以上待って売却した場合、起業家は、取引による総収入のわずか1%という、さらに低い税率を享受することができる。こうした政策の結果として、日本で創業者経営の中規模企業は「IPO熱」にうかされ、近い将来実現するかどうかわからない店頭市場登録によるたなぼた式の利益を期待して、買収に抵抗を示すようになる。(最近行われた調査では、調査対象となった日本のベンチャー事業主の85%が店頭市場登録を目指していた)。しかし、買収が行われる可能性が高いのは、登録後よりも登録前である。 登録後は株の所有がより拡散し、また比較的動きのない日本の資本市場と、株式公開買付けによる友好的または敵対的買収の難しさのため、買収ははるかに困難となる。現在、日本政府と日本証券業協会は、こうした状況を改善する計画を検討している。
・倒産法
円滑で柔軟な破産手続は、法人およびその資産が「救済」形式で買収あるいは合併されることを容易にし、その結果、雇用と原企業価値が保護される。日本では、支払不能会社の処分の法的手続は、破産法、和議法、会社更生法および商法(会社整理および特別清算)に従って実施される。日本政府は、倒産に関わる法制度全体という視点から、これらの法律の調整と手続きの再評価が必要なことを認識している。
そのために、法務省は、特に中小企業の再建型倒産処理手続に重点を置いて、日本の倒産法の見直しを行った。窮地にある債務者の事業および経済活動の合理的かつ柔軟な復興を促進するために、民事再生法が制定され、2000年4月に施行された。 これは、和議法に代わるものとして作られた再建型倒産法である。その主な特徴は、再生手続開始に先立つ債務者の資産保護の改善、再生手続開始の条件の緩和、債務の審査・確定のための手続きの簡素化と合理化、再生計画承認手続の改善、そして再生計画の適切な実施を確保するための措置の規定などである。
・信用市場
内外の投資家にとって、日本には自由に市場価格で取引される各種の金融商品がそろっている。一般的には、日本にある外国企業は資金の調達に特に困難を経験していない。ほとんどの外国企業は、日本の普通銀行もしくは日本で営業する100行近い外資系銀行から短期資金を調達している。中期融資も、普通銀行のほか信託銀行や生命保険会社から調達することができる。大手の外国企業は長期資金を外国の金融機関から調達する傾向にあったが、それぞれの外国投資家が認知したリスクの損失防止に役立つ、ますます高度なデリバティブ商品が利用できるようになってきている。
一般的に、日本における政治的暴力はまれであり、米国企業を巻き込む政治的暴力は事実上皆無である。不良債権関連の不動産を買収した外国企業に対する右翼の嫌がらせの噂をメディアが報じているが、これは裏付けのない報道のようである。
日本の刑法は、公務員の汚職について規定している。この法の下で有罪の判決を受けた者は、犯罪の性質によって1カ月から15年の懲役、そして場合によっては最高300万円の罰金または収賄金額に相当する額の没収を科せられる。
汚職は通常、金銭の授受を含むが、一部の外国人の日本専門家の言うように、日本の特殊な商習慣の故に「制度化された汚職」に発展することが少なくない。例えば、日本の企業、政治家、政府機関、大学などの間に存在する網の目のような密接な関係のために、内輪だけで協力し合うビジネス環境が生まれ、内輪のプレーヤーだけの閉ざされた枠内での契約発注あるいは役職のやりとりなどが行われる。
「天下り」とは、政府の高官が退職後に、企業(通常は、かつて自分が監督していた業界)の上層部の役職に就任する慣行である。これら官僚は、その後、規制事項に関する企業内のお抱えコンサルタントとして、また、かつて自らが勤務していた官庁に対するロビイストとして活躍する。「天下り」する役人は、金融、建設、運輸、製薬といった業界に特に多く見受けられるが、これらが従来規制事項の多い業界であることは偶然ではない。外国企業はこのような官僚機構へのパイプに恵まれないため、法律や規制また官庁による非公式な指導事項を理解したり対処する上で不利な立場に置かれる。近年、より透明な行政手続の導入によって、こうした不利な条件が多少改善されている。
特にこの1年間、官僚が関与した贈収賄事件が大きく取り上げられているが、日本政府はこれまで刑事訴追に対して積極的ではない。また、たとえ有罪になった者でも、ほとんどが執行猶予つきであった。「飲食接待」のような、以前は普通のことであったが現在は明確に禁じられている過去の行為の取り扱いに、政府が戸惑っているケースもある。
1993年の法律改正以来、株主による民事訴訟が多数起こされている。また、日本の法律では、会社役員は賄賂の金額に関して個人的にその責任を追及されることになっており、すでに何件かの事例で役員に対し有罪の判決が下っている。この変化により、企業は今までのように役員を守ることができなくなり、役員が個人的に罪を問われるため、賄賂の支払いに重大な影響が出る可能性がある。しかし現在、与党内で、株主による代表訴訟申請をより困難にする新しい法案が検討されている。
また日本は、OECDの贈賄防止条約を批准した。これは、日本以外の国の政府職員に対する贈賄を禁止している。
1952年の日米友好通商航海条約に基づき、ほとんどの場合、米国企業による投資に対しては、日本国内で内国待遇と最恵国待遇が与えられている。
・投資に関する日米間の取り決め
対日投資障壁に関する米国政府の懸念は、日米包括経済協議の2国間協議で、引き続き取り上げられている。1995年7月、日米両国は「対内直接投資及び企業間関係に関する政策及び措置」に調印した。この文書は、それまでに日本政府が実施してきた対内投資関連の政策と促進プログラムを集大成したもので、対日直接投資を促進するため今後日本政府が取る行動を詳細に述べたものである。日本政府が公約した重要な点を挙げる。
- 1992年の「輸入・対内投資法」を延長し、低利融資や税制上の優遇措置を含む民間活力促進(民活)プログラムを外国人投資家へも適用できるようにする。(上記の通り、この法律は2006年5月まで延長される)
- 対日直接投資に関する金融や税制上の既存の優遇措置について、外国企業に対して周知徹底を図り、それらのプログラムにおける資格要件と融資枠を拡大する。
- 対日投資会議、市場開放問題苦情処理対策本部、日本貿易振興会、対日投資サポートサービス(FIND)などの機関の対日直接投資促進に関わるる役割を強化する。
1995年7月以降、日米両国の投資作業部会は6回にわたって公式会合を開き、「対内直接投資及び企業間関係に関する政策及び措置」の実施状況について点検を行い、対日直接投資や購入者・供給者間関係に関するその他の問題について協議してきた。最近の会合では、日本における合併・買収環境の改善措置、不動産市場の流動性向上、および労働力の流動性向上に重点を置いた話し合いが行われた。この3点について、1998年7月に専門家の公聴会が行われた。 さらに同作業部会は、合併・買収関連の課題に関する公開シンポジウムを2度にわたり企画したほか、日本の地方自治体の投資奨励策を改善する方法についても公開シンポジウムを開催した。
・1999年共同報告書
1999年5月、作業部会は、日米両国における対外投資環境の改善に関する詳細な共同報告書を、クリントン大統領と小渕首相に提出した。この報告書を通じて両国政府は、対日外国投資の流入を増加させることの有用性を強調するとともに、外国直接投資の環境改善に重要とされる措置を検討する意向があることを強調した。作業部会は、この報告書の中で、対日直接投資環境の改善にかなりの措置が取られており、また外国直接環境の改善は加速していると結論づけている。同時に、報告書は、さらなる措置を取ることが必要かつ意味のあることだと述べている。作業部会は、1999年10月と2000年4月に再度会合を持ち、進捗状況を点検した。
・対日投資シンポジウム2000
日米投資作業部会の下で、「対日投資シンポジウム2000」が日本の通産省、米国務省そして日本貿易振興会の共催で、2000年3月1日に東京で開催された。このシンポジウムには、両国の産業界、学界そして政府部内で投資・経営に関して指導的立場にある専門家30人が集まった。約600人の参加者を前に、専門家たちは日本の投資環境の現状を詳細に討論した。パネリストは、近年の日本における投資流入の伸びと規制改革を高く評価しながらも、日本企業ならびに外国企業のための投資を促進する日本の法律、規制または税制のさらなる改革に関する提言を共同で行った。2000年7月に、米国務省と日本の通産省は、同シンポジウムの議論を基にまとめられた報告書を、米大統領と日本の首相に提出した。
海外個人投資会社(OPIC)の保険および金融プログラムは日本では適用されていない。日本は多国間投資保証機関(MIGA)の1988年の設立時からの加盟国である。日本は同機関の全加盟国中、米国に次いで第2位の出資国である。
今日、日本の労働市場は、人口構成、マクロ経済、および構造上の圧力にあえいでおり、そのため伝統的な日本の雇用慣行が徐々に、しかし確実に変化しつつある。戦後の日本の労働法制を形成した規制哲学も変化しつつあるが、そのペースはさらに緩やかのようである。日本で極めて優秀な労働者を雇用しようとする外国人投資家にとって、こうした変化の大半は歓迎すべきものである。
日本の雇用慣行には、「三つの柱」があるといわれてきた。三つの柱とは、終身雇用制、年功型賃金、企業内労働組合である。実際には、日本の労働市場におけるこの3つの側面は、いつの時代も大企業にだけ当てはまるもので、今日このすべてが急速に崩壊しつつある。若年労働者の減少と労働力の急速な高齢化という人口構成上の圧力と、日本経済の構造改革の必要性から、ほとんどの企業が終身雇用の保証と年功型賃金を廃止せざるを得なくなっている。労働組合は、毎年行われる全産業の賃上げ交渉で重要な役割を果たしているが、現在日本の労働者のうち組合に加入する者は全体の23%に過ぎない。従業員100名未満の企業では、組合員はわずか0.6%である。
投資家は、日本の高賃金構造に留意すべきである。日本の労働者の基本月給は昨年平均しておよそ30万円であったが、これは学歴、年齢・年功、職位によって大きく異なる。職業による賃金格差は、ほとんどの外国に比べてはるかに小さい。しかし、日本経営者団体連盟の推定によると、基本賃金が総賃金コストに占める割合は、58%に過ぎない。このほかに、夏と年末のボーナスが平均して34%を占める。また、基礎的公的年金、健康保険、および失業保険のために、比較的多額の福利厚生拠出が制度として義務付けられている。このほかにもほとんどの企業が、家族手当・通勤手当、企業年金制度や一部社員向けの社宅等の現物支給などの従業員福利厚生費を負担している。もちろん、こうした高賃金コストに見合う要素として、日本の労働力は極めて学歴が高いこと、規律を守ること、雇用者に対する忠誠心があること、そして会社の経済的繁栄を確保する意欲があることが挙げられる。
日本の労働者は、「正社員」と「その他の社員」に分類される。正社員は、通常、学校あるいは大学卒業と同時に採用され、雇用期間が限定されない雇用契約を結ぶ。複雑な判例の積み重ねにより「解雇権乱用の法理」が確立しており、事実上そうした労働者には終身雇用が保証されている。その他の社員は、期限つきの雇用契約を結ぶ。通常、この期間は1年を超えてはならないが、数度の更新は可能である。その他の社員には、パートタイム、インターン、人材派遣会社からの「派遣社員」などが含まれる。ごく最近まで、日本では労働者派遣事業者が取り扱うことができる職種は限られていたが、この分野では日本の労働法制の規制緩和が実際に行われている。
民間の有料職業紹介事業(管理職紹介事業も含む)に対する規制も最近自由化された。比較的時間のかかる事務的な認可申請手続がいまだに必要ではあるが、現在では民間職業紹介事業者が事実上あらゆる職種を取り扱うことができる。しかしながら、オンラインのインターネットを利用した求職・職業斡旋サービスは、まだ日本ではごく初期の段階にある。これは、1つには職業紹介事業者は依頼人ひとりひとりと個人的に面接しなければならないとの労働省の規則に制約されているためである。
日本の労働市場でもう1つ特異な点は、確定拠出型年金制度がないことである。これまでに認められている年金制度は、すべて確定給付型の制度である。企業年金制度の大半は受給権が不完全なため、自主退職する労働者にコストを強いており、これが労働力の流動性を阻害している。2001年から確定拠出型の持ち運びができる年金制度の導入を認める法案が、現在国会に提出されている。
日本には、自由貿易地帯または自由港はもはや存在しない。しかし税関当局は、ケース・バイ・ケースで港湾に隣接する特定地域にある倉庫や加工施設に保税留置を認めている。日本政府は1992年に「輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法」(輸入・対内投資法)を制定した(1992年7月から2006年5月まで有効)。この法律の下では、日本政府は港湾や空港に近い政府指定の「輸入促進地域」において外国製品や資本の日本市場へのアクセスを促進することになっている。
1990年代には、1980年代後半に比べると減少したものの、日本は概して長期資本の純輸出国であり続けた。
日本政府は、対外直接投資による輸出の置換効果と日本企業の海外「生産拠点」からの再輸入の拡大効果によって、日本経済の産業調整を加速化できると考えている。
以下の諸表は、1999年度の日本の対内・対外投資に関するデータを示したものである。このデータによると、米国の対日投資は、1998年度における際立った上昇の後、急激に落ち込んでいる。しかしながら、1999年度の対日直接投資総額は、フランス、オランダおよびケイマン諸島からの投資が急激に増えたため、1997年度に比べて約4倍、対前年度比では2倍となった。1999年度の日本の対外投資は再び増加したものの、日本の対内直接投資の対外直接投資に対する比率は、OECD諸国の平均にほぼ近い水準にとどまった。
米国の対日直接投資件数は1998年度とほぼ同数だったが、その総額は前年度の半分にも満たない。米国の投資は、機械(米国の突出した最大投資分野)と通信の分野では増加したものの、金融・保険とサービスの分野では急激に落ち込んだ。
以下の公式統計は、特定の投資計画に関して大蔵省の認可を求める大蔵省への届け出(事業者から大蔵省に届け出のあったもの)に基づくものであり、必ずしも実際の資本の流れとは一致しない。したがって、これらの数字は日本の国際収支報告に記されている実際の資本の流れをかなり大幅に上回っている。(しかし同時に以下のデータにも、国際収支統計にも、日本で活動する外国企業あるいは海外で活動する日本企業の利益の再投資が含まれていない。したがって、一部の研究者によると、いずれの公式データにも実際の外国資本投資額との間に大きな隔たりがある)
各表のデータはすべて大蔵省によるものであり、2000年6月時点の数字である。また、各年度の平均為替レートを用いてドル換算されている。1997年度のデータは1ドル=122.68円、1998年のデータは1ドル=128.02円、1999年のデータは1ドル=111.54円で換算した。
表1:年度別新規対日直接投資額(単位:10億ドル)
|
年度 |
1992 |
1993 |
1994 |
1995 |
1996 |
1997 |
1998 |
1999 |
|
4.08 |
3.08 |
4.16 |
3.83 |
6.84 |
5.53 |
10.47 |
21.5 |
日本の対外投資額に対する対日直接投資額の比率
|
年度 |
1992 |
1993 |
1994 |
1995 |
1996 |
1997 |
1998 |
1999 |
|
1:8.4 |
1:11.7 |
1:9.9 |
1:13.4 |
1:7.02 |
1:9.77 |
1:3.9 |
1:3.1 |
表2:国別対日直接投資額(単位:100万ドル、年度別、届出ベース)
|
1997年度 |
1998年度 |
1999年度 |
累積合計 (1950-1999年度) |
|
|
北米 |
1,239 |
6,323 |
3,742 |
30,745 |
|
米国 |
1,237 |
6,310 |
2,230 |
27,506 |
|
カナダ |
2 |
13 |
1,512 |
3,239 |
|
欧州 |
2,509 |
2,361 |
12,674 |
31,154 |
|
オランダ |
1,193 |
1,000 |
4,224 |
10,485 |
|
英国 |
364 |
289 |
805 |
3,461 |
|
ドイツ |
450 |
262 |
419 |
3,587 |
|
スイス |
156 |
225 |
344 |
3,199 |
|
フランス |
76 |
131 |
6,685 |
7,765 |
|
アジア |
605 |
165 |
986 |
N/A |
|
シンガポール |
157 |
57 |
661 |
N/A |
|
台湾 |
40 |
44 |
118 |
N/A |
|
香港 |
333 |
37 |
108 |
1,382 |
|
韓国 |
68 |
16 |
95 |
N/A |
|
中南米 |
482 |
268 |
2,595 |
N/A |
|
ケイマン諸島 |
430 |
178 |
2,257 |
N/A |
|
英領ヴァージン諸島 |
40 |
10 |
209 |
N/A |
|
バミューダ諸島 |
3 |
53 |
56 |
N/A |
|
*日本(再投資) |
687 |
1,351 |
1,448 |
N/A |
|
合計 |
5,528 |
10,470 |
21,511 |
N/A |
*日本の投資額は、在日外資系企業によるもの
表3:産業別対日直接投資額(単位:100万ドル、年度別、届出ベース)
|
1997年度 |
1998年度 |
1999年度 |
累積合計 (1950-1999年度) |
|
|
製造業 |
2,180 |
2,442 |
8,783 |
36,425 |
|
機械 |
1,184 |
1,663 |
7,757 |
20,950 |
|
化学 |
603 |
310 |
541 |
8,890 |
|
金属 |
2 |
16 |
160 |
2,144 |
|
ゴム・皮革 |
153 |
37 |
63 |
1,554 |
|
石油 |
47 |
66 |
121 |
617 |
|
繊維 |
15 |
28 |
2 |
639 |
|
食品 |
18 |
202 |
13 |
210 |
|
ガラス・セラミックス |
6 |
− |
51 |
171 |
|
その他 |
151 |
120 |
76 |
1,251 |
|
非製造業 |
3,349 |
8,028 |
12,727 |
41,409 |
|
金融・保険 |
1,317 |
3,569 |
4,586 |
9,862 |
|
貿易 |
812 |
1,374 |
3,124 |
10,174 |
|
サービス |
724 |
2,485 |
1,845 |
14,098 |
|
不動産 |
393 |
325 |
151 |
2,242 |
|
電気通信 |
27 |
131 |
2,959 |
3,441 |
|
運輸 |
3 |
48 |
20 |
287 |
|
建設 |
2 |
11 |
20 |
141 |
|
その他 |
71 |
87 |
22 |
1,165 |
|
合計 |
5,528 |
10,470 |
21,511 |
77,837 |
表4:米国の産業別対日直接投資額(単位:100万ドル、年度別、届出ベース)
(注:このデータは北米のものであり、米国の数字ではない)
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1998年度 |
1999年度 |
|||
|
金額 |
件数 |
金額 |
件数 |
|
|
製造業 |
1,300 |
66 |
1,711 |
64 |
|
機械 |
1,033 |
48 |
1,557 |
35 |
|
化学 |
16 |
5 |
26 |
12 |
|
金属 |
− |
0 |
30 |
2 |
|
食品 |
200 |
5 |
5 |
2 |
|
非製造業 |
5,023 |
569 |
2,030 |
570 |
|
金融・保険 |
2,540 |
105 |
543 |
68 |
|
商業・貿易 |
370 |
167 |
149 |
141 |
|
サービス |
1,762 |
202 |
961 |
280 |
|
不動産 |
248 |
61 |
48 |
47 |
|
電気通信 |
18 |
18 |
312 |
27 |
|
建設 |
11 |
2 |
11 |
4 |
|
合計 |
6,323 |
635 |
3,741 |
634 |
表5:日本の国別対外直接投資額(単位:100万ドル、年度別、届出ベース)
|
1997年度 |
1998年度 |
1999年度 |
累積合計 (1950-99年度) |
|
|
北米 |
21,395 |
10,944 |
24,770 |
306,038 |
|
米国 |
20,774 |
10,316 |
22,295 |
292,469 |
|
カナダ |
620 |


駐日米国大使